「その他」カテゴリーアーカイブ

バイク用のトルクレンチについて

トルクレンチ (torque wrench) とは、所定のトルクでねじを締め付けるための作業用工具と、締め付けられたねじのトルクを測定するための測定用工具に使用されるレンチ状の形をしたものの総称である。
※wikiから引用

車やバイクをいじる人にはお馴染みのトルクレンチですが、基本的に1本で全てを賄うのは無理だったりします。
デジタル式のトルクレンチを使えば結構広範囲をカバーできますが、個人的にはカチっとなるプリセット形トルクレンチが好きでそちらを使用しています。

メインで使っているのはTONEの4~20N・m、20~100N・mの2本(差込角9.5mm)とバイクのアクスルシャフトや車のホイルナットを締める高トルク用1本(差込角12.7mm)の合わせて3本を使っています。

この組み合わせで特に問題なく運用できているのですが、サーキット用として車に積んでいるトルクレンチは別で用意しています。
持ち運びするサーキット用の工具はできるだけ少なくしたいと考えた時に非常に助かるのが東日製作所(トーニチ)のモータースポーツ用プリセット形トルクレンチのMTQLシリーズです。

通常のトルクレンチより最小~最大までの対応範囲がワイドになっている製品です。
私が使っているのはMTQL70Nで10~70N・mの範囲をカバーしています。

アクスルシャフトまではカバーできませんが、それ以外であればこれ1本でほぼカバーできてしまいます。
TONEのものより若干メモリが見難いですが、持ち運び用に本数を減らしたい人にとってはとても便利なトルクレンチです。
お勧めです。

レーシングスーツとエアバッグについて その2

以前の記事でレーシングスーツとエアバッグについてを書きかましたが、エアバッグ事情が少し変わりつつあるので「その2」を書くことにしました。

エアバッグ Aplinestars Tech-Air 7Xについてでも記載した通り、線がないワイヤレス方式のエアバッグでもインフレーター(ボンベ)交換が自分でできるようになってきています。
日本でメジャーなダイネーゼ、HYODのエアバッグもインフレーター(ボンベ)を自分自身で交換可能となっています。

少し前までの「展開したらメンテナンスに出す」から「展開したら自分自身で交換」へと流れが完全に変わってきました。

AlpinestarsのTech-Air 7Xもそのうちの1つですが、Tech-Air 7Xはレーシングスーツに組み込むことができ、以前からあるエアバッグTech-Air Raceと組み込み規格に互換があります。

私はTech-Air Raceが組み込めるレーシングスーツを所持していないので、今回新たにTech-Air 7X組み込み対応のレーシングスーツを購入しました。
※Tech-Air Raceが組み込めるレーシングスーツを所持している方はTech-Air 7Xを組み込むことが可能です。

Alpinestars GP Plus V4 Sprint

日本国内では未発売なので海外からの輸入となります。
輸入品なのでMFJのタグはなく、国内のMFJ主催レースには出場できません。

日本国内の正規代理店である岡田商事がTech-Air 7X対応のGP-R7 LEATHER SUITの取り扱いを開始したので、MFJ公認が必要な場合はGP-R7を購入するといいかと思います。
※但し現時点では岡田商事がTech-Air 7Xを取り扱っていないので、Tech-Air 10を使用することになります。Tech-Air 7XはTech-Air Raceに取って代わると思われるので、近いうちに岡田商事でも取り扱いが始まるのではないかと思っています。

今回Tech-Air 7X対応として発売されたGP-R7やGP Plus V4 Sprintは、Tech-Air 7Xをレーシングスーツ内に完全に組み込むことが可能です。
エアバッグ本体をメッシュインナーと革の間に組み込むこで今まで以上に快適にエアバッグ+レーシングスーツを使用することが可能となりました。

Absolute V2とTech-Air 10も同じようにインナーと革の間に組み込むことが可能ですが、組み込む手間は明らかにTech-Air 7Xの方が楽になっています。
レーシングスーツに組み込み後の充電も前からタイプCを挿して充電できるTech-Air 7Xの方が圧倒的に使いやすいです。

海外の動画ですが、Tech-Air 7Xの組み込みが分かりやすく解説されているのでYouTubeのリンクを貼っておきます。

エアバッグ Aplinestars Tech-Air 7Xについて

エアバッグについては過去にも記事を書いてきましたが、今回はTech-Air 7Xを購入したので紹介します。

そもそもワイヤレス方式のエアバッグであるAplinestarsのTech-Air 5とTech-Air 10を所持しているのに追加でTech-Air 7Xを購入した理由から書きます。

ワイヤレス方式のエアバッグは最初にTech-Air 5を購入しましたが、レーシングスーツの下に着るのには色々と駄目な部分も多く、レーシングスーツに組み込んで一体型になるTech-Air 10を追加で購入しました。
その際にTech-Air 10を組み込み可能なAbsolute V2というレーシングスーツも購入しました。
Tech-Air 10はエアバッグがカバーする範囲もTech-Airシリーズの中では一番広く問題なく使用していました。

そんな中、CBR250RRでのSPA直入走行中に転倒しエアバッグが展開しました。
外に着る国内メーカー製のhit-airと違い自身でボンベ交換ができないため、ボンベ交換のためにTech-Air 10をメンテナンスに出すことになりました。
当然ながらメンテナンス中は使えませんしボンベ交換の金額も31,000円掛かります。
※Tech-Air 10はエアバッグの守備範囲が広いのもあり、実は1回の展開で2つのボンベを使用するそうなので、ボンベ1本あたりで考えると31,000円はそこまで高くないのかもしれません。

ボンベ交換のメンテから帰ってくるのを待ってる間もサーキットには行くので、予備のエアバッグが必要になりました。
hit-airやTech-Air 5も所持しているので予備がないわけではありませんが、できれば一体型を使いたい。
また、レーシングスーツも傷と破れが発生したため、お世話になっているレーシングショップのRSGさんへ補修に出すことにしました。
エアバッグだけでなくレーシングスーツも予備があったらいいなと思いネットで色々と見てると、前から気になっていたTech-Air 7Xが海外のサイトで売ってるのを発見しました!
国内では未発売、海外でも品薄・売り切れで今まで購入できなかったのですが、購入できると分かった時点で買わない選択肢はありませんでした(笑)

ナンバリングの通りTech-Air 7XはTech-Air 10よりも価格が安く、エアバッグで守られる範囲も少ない製品です。
しかし、守備範囲が狭いというデメリットを補って余りある魅力がTech-Air 7Xにはあります。

1つ目はTech-Air Raceと同じ2回までのエアバッグ展開が可能なこと。
2つ目は自分自身でボンベの交換ができること。
またTech-Air Race、Tech-Air 7X対応のレーシングスーツであれば接続して一体型にすることができます。
(Tech-Air Race用のLEDディスプレイに有線接続することもできます)

交換用インフレーター(ボンベ)はhit-airのように安くはありませんが、現在の価格で1本あたり13,000円ほどです。
最大4回展開させるとメーカーメンテナンスを推奨ということみたいですが、4回展開させたからといってロックが掛かったりすることはないそうです。
また展開してボンベ交換する際に自分自身でエアバッグに漏れがないかチェックするためのツールも付属します。

注文してから3日で海外から届きました。
早速開封します。

今までのTech-Airシリーズとは違ってリサイクル箱みたいな箱に入ってました。
エコとかもここまで来ると正直げんなりします…

レーシングスーツと接続しない場合は、ベストタイプ同様にスタンドアローンで使用可能です。

背面のカバーを開くとボンベやバッテリーが見えます。

ボンベの交換方法もマニュアルに載っているので初めてでも問題なく交換可能です。
(マニュアルには日本語での記載もあり)

Tech-Air 7Xは国内ではまだ未発売のため、当然ながら専用ボンベも国内では手に入りません。
なのでエアバッグと一緒に専用ボンベも2本注文しました。
予備のボンベを使わないに越したことはないですが…

Tech-Air 7X対応のレーシングスーツも一緒に購入したので、そちらについてはまた後日。

レーシングスーツ用のハンガー

レーシングスーツ(皮ツナギ)をハンガーに掛けていると結構な確率でハンガーが壊れます。
レーシングスーツに最初から付属しているハンガーですら使ってると壊れます。

フックがプラ製だとフックの部分が曲がったり、フックが金属製でもフックの部分だけ根元から取れたり…
普通の洋服と違ってレーシングスーツはかなりの重量があるため、普通のハンガーでは持ちこたえることができません。

ただAlpinestarsのAbsolute V2に付属のハンガーは、流石フラッグシップというべきか、フックの裏がナットで止められているという他ではあまり見ない作りで結構頑丈でした。
まあ高級ツナギをそうそう買えるわけもなく、ハンガー問題で頭を悩ませていました。

このレーシングスーツのハンガー問題を解消すべく頑丈なハンガーを探してみたらところ、
レーシングスーツの国内メーカーであるHYODから専用のハンガーが発売されてました。

HYOD PRO HANGER HRA001N

アルミパイプに金属製のフック。
そしてフックはアルミパイプを貫通して下で抜けないように丸く曲げてある。
専用に作られただけあって流石です。
HYODのHPには以下のように書いてありました。

色は二色展開でオレンジとブラックです。
今回は両方買ってみました。

実際にレーシングスーツを掛けてみましたが、その謳い文句通りかなり頑丈にできています。
1箇所だけ気になった点はフックの開口部分が狭いことです。
太いパイプに掛ける場合はフックを引っ掛けるのにちょっと手間取りました。
もちろんレーシングスーツが重いので掛ける時に力がいるからというのもありますが。

レーシングスーツのハンガーに困っている方にはぜひお勧めしたいハンガーです。

バイク用品専門店サイクルワールド
¥2,145 (2025/05/15 13:55時点 | 楽天市場調べ)

電動キックボード「RICHBIT ES1 Pro」を1年使ってみて

RICHBIT ES1 Proを購入して約1年(実際は1年経っていません)、色々な不具合が起きたのでまとめておきます。

やはり電動キックボードとしては最安値の製品なので、ある程度不具合が起きる前提での購入が必要だと思います。

まず最初にハンドル折り畳み時のヒンジの部分です。
私は平日ほぼ毎日1回折りたたんで使用していますが、段々とヒンジの部分が甘くなってきました。
ネジを増し締めして多少良くはなりましたが、それでもかみ合わせがあまりよくなく時々ロックが外れます。

走行中にロックが外れるとハンドルが突然折りたたまれるので結構危険です。
RICHBIT ES1 ProはXiaomi m365と作りが殆ど一緒なので部品の使いまわしができるのですが、このヒンジ部分は作りが結構違います。
Xiaomi m365のヒンジを取り寄せたので、そのうち交換する予定です。

続いて後輪の泥除けです。
根本部分からポッキリ折れました…
この泥除けはハンドルを折りたたんだ時にハンドル側と繋ぐためのストッパーもついているため、ここが折れると実質折り畳みが機能しなくなります。

泥除けはXiaomi m365のものがそのまま使えるので中国から安く取り寄せて付け替えました。

最後はリアタイヤです。
まず半年も経たないうちにパンクしたのでXiaomi m365用として売られていた社外品のパンクレスタイヤ(ホイールごと購入)に交換しました。

個人的にはパンクレスタイヤへの交換はお勧めしません。
乗り心地の悪化はもちろんですが、クッション性がなくなることで車体へのダメージも増えます。

パンクレスタイヤを使って数か月目、歩道との段差を乗り越えたらホイールのスポークが折れました…

タイヤ内に空気の層がないので地面のギャップをもろに受けてるためだと思います。
パンクレスタイヤを使用するのであれば、多少の段差でも降りて手で押して走行することをお勧めします。

結局はチューブタイヤに戻すこととなりました。
パンク修理は面倒ですが今後はパンク修理前提のチューブタイヤを使うことにしました。
乗り心地もパンクレスタイヤに比べると全然いいです。

追加でもう1つ。
原因は特定できていないのですが、電源をOFFにした際にグリップエンドのグリーンのランプが消えない現象が起きました。
何度かONとOFFを繰り返すとそのうち消えるのですが、正直ON/OFFの繰り返しは面倒くさいです。
メインコントロール基板の故障なのかな?

基板はXiaomi m365用は使えないので、どうしようかと考えていたところ、約2週間ほどでこの現象が一旦止まりました。
また発生するようであれば何か対策を考える必要がありますが、原因がメイン基板だった場合、Xiaomi m365の基板が使えないので面倒です。
(使えなくはないですが特定小型の要件を満たせなくなるため違法になってしまう)

休みの日くらいしか使わない人であれば問題ない製品だと思いますが、毎日使用する人には耐久性的にお勧めは難しい製品かもしれません。

レーシングスーツとエアバッグについて

以前書いた記事バイク用エアバッグについてでエアバッグについて触れましたが、内蔵式のエアバッグを装着する場合には、レーシングスーツ側もエアバッグに対応している必要があります。

私が現在使用しているalpinestarsのtech-air 10というエアバッグは、alpinestarsのtech-air readyの製品はもちろん、RSタイチやクシタニも自社のスーツに対応するサービスを開始しています。

私が使っているalpinestarsのレーシングスーツも当然ながらtech-air 10に対応している製品ですが、tech-air raceのようにレーシングスーツ自体に組み込む方式ではありません。
他社製品同様にtech-air 10をインナーとして着た上で、レーシングスーツを着用することになります。

一方でtech-air raceはレーシングスーツ自体にジッパーで接続するため、一般的なインナーを着た状態でレーシングスーツを着用します。

実はtech-air 10でもtech-air race同様にレーシングスーツ自体にジッパーで接続できる対応レーシングスーツが存在します。

それがalpinestarsのAbsolute V2というフラッグシップモデルです。
フラッグシップモデルなので当然ながらお値段もフラッグシップで、現時点で海外から購入すると関税含めて約3,000ドルほどのお値段となります。

ちなみにV2になる前のAbsoluteはtech-air race用のモデルで、今回V2になったことでtech-air 10用の製品となりました。

価格が価格なので購入するかどうか非常に迷いましたが、やはりtech-air 10をレーシングスーツに組み込めるのは魅力的なので注文してみました。

日本の輸入代理店である岡田商事では現時点で取り扱いがないため、ドイツのFC-MOTOから個人輸入で購入しました。
届くまで関税がいくら掛かるのか分からないためドキドキしながら受け取りましたが、関税と消費税で合計48,000円ほど支払いました。

段ボールの中身はインボイスと上の写真のビニール袋に入ったレーシングスーツのみでした。
早速開封してみました。

フラッグシップモデルだけあって使われている革はカンガルーレザー100%です。
革以外の部分は、MOTO GPで培われた技術や新素材がふんだんに使用されており、通常の牛革や水牛革製品と比べて軽くて丈夫になっています。

レーシングスーツのチャックを開けてみると、中から箱が出てきました。
今までalpinestarsのレーシングスーツを4着購入しましたが、レーシングスーツの中から箱が出てきたのは初めてでした。

中に何が入っているのか箱を開けてみました。

箱の中にはメンテナンスキットとスーツ収納カバーが入ってました。
フラッグシップモデルを買うとこんな特典が付いてくるんですね。

あまり長持ちしそうな収納カバーではありませんが、alpinestarsのロゴがでかでかと書かれていて、なんとなくカッコいい感じです(笑)

ちなみにtech-air 10をAbsolute V2に組み込む方法はどこにも書かれていなかったので、海外ショップのYouTubeチャンネルを参考に組み込みました。

まずはtech-air 10の本体をベースレイヤーから取り外す必要がありますので、岡田商事のYoutTubeチャンネルを参考にエアバッグシステム本体をベースレイヤーから取り外しました。

tech-air 10の本体をベースレイヤーから取り外したらAbsolute V2に組み込んで行くことになりますが、何の知識もなしで組み込むのは色々と難しいので、海外ショップのSTG(Sportbike Track Gear)のYouTube動画を参考にして取り付けて行きました。

tech-air raceと違ってチャックで接合して装着完了とはいかず、エアバッグの各部分やセンサーを指定の場所に1つ1つ設置していかなければならないので、はっきり言って作業としてはかなり面倒です。

最後に1点注意事項を。
記事を書いている今現在、岡田商事はAbsolute V2を輸入・販売していないため、海外から個人輸入することになりますが、海外で売られているレーシングスーツには一般的にMFJ認証のタグが付いていません。
日本国内でレースをする場合、MFJ認証のタグがないとレースに出場することができませんので、国内レースで使用しようと思ってる方は購入を避けた方がいいかもしれません。