注文していたCBR600RR用のオーリンズ リヤサスペンションが注文してから約9カ月経ってやっと届きました。
オーリンズ HO 469 リアショック TTX GP 2018 CBR600RR
カロッツェリアジャパン取り扱いの国内正規品です。
並行輸入のものであればもう少し安く、更に納期も短いのですが、オーバーホールを受けれるショップがかなり限られてしまいます。
非常に迷いましたが国内正規品を購入しました。
オーリンズの見た目は最高ですね!
CBR600RRの純正サスと交換するわけですが、純正サスは下の2枚の写真の青い丸で囲った部分のボルト2本で車体に取り付けられています。
上の写真が上側で下の写真が下側です。
リアサスを取り外すには、下側のボルトが干渉するアンダーカウルとサスを抜き取る時に干渉するリアインナーフェンダーを取り外す必要があります。
リアサスのボルトを抜くには、スイングアームを動かしてリアサスに負荷が掛からないところに移動させる必要があるので、少なくともタイヤが地面から浮く位置まで車体を持ち上げる必要があります。
フレームを上から吊るす方法が一般的かと思いますが、私の場合はジェイトリップ(J-TRIP) ステップスタンド(ジャッキタイプ)という名のウマを使用してバイクを持ち上げます。
まずはメンテナンススタンドで後輪を持ち上げ、J-TRIPのステップスタンドの穴にバックステップを通します。
その後メンテナンススタンドを下すと、ステップスタンドにバックステップが乗った状態になり、メンテナンススタンドがなくても後輪が浮きます。
ステップスタンドはバックステップのように固定されたステップでなければ使用できません。
純正ステップだと可倒式なので使用不可となります。
リアサスを止めているボルトは17mm、ナットは14mmとなっています。
サスの上側のナットはマフラーが横を通っていてスペースが狭く、ディープソケットは入らなかったのでシャローソケットを使用しました。
スイングアームの位置を調整してサスを止めているボルトに負荷が掛からない位置にしたらスルっとボルトが抜けます。
上下2本のボルトを抜いたらサスを引き抜くだけでサスを取り外せます。
下の写真は純正とオーリンズを並べたものです。
純正も伸び側・縮み側の減衰が調整可能なフルアジャスタブルなので割と性能は良いんですよね。
今度は今までと逆の手順でオーリンズのサスを組み込めばいいわけですが、下側のボルトは非常に入れにくい位置になるので、事前に反対から穴と同じくらいの大きさのヘキサレンチなどを挿しておくとボルトを突っ込むのが楽になります。
サスはボルトとナットで止まっているので、締め込む反対側のボルトやナット部分が回ってしまわないように抑えておく必要があります。
足回りのボルトはしっかりと規定トルクを守って締め込みましょう。
リアサスは止めているボルトは上下ともに44N·mが規定トルクとなっています。
オーリンズのリアサスを止めているボルトを規定トルクで締め込んだので、インナーフェンダーを取りつけようとしましたが
インナーフェンダーがリアサスにあたって取り付けできません…
ということで一旦プリロード用のアジャスターを取り外してインナーフェンダーを取り付けました。
インナーフェンダーを取り付ける際、ABSセンサーの配線を止めるクリップがどうしてもインナーフェンダーの穴に入らなかったので、クリップは取り外してリアフェンダーとセンサーの線をタイラップ(結束バンド)で止めました。
よし!これで完成だ思ったのも束の間、プリロード用のダイヤル部分がリアインナーフェンダーと干渉しているのに気付きました。
プリロード用の調整ダイヤルが干渉しないように位置を少しだけずらします。
ダイヤルを止めているリングをヘキサレンチを使って緩めれば簡単に位置を変更することが出来ます。
少しだけダイヤルを上に移動させ、インナーフェンダーと干渉しない位置に合わせてヘキサボルトを締め込みました。
これでリアサスの交換は終了となります。
1つ残念な点はCBR600RRの場合だとオーリンズの象徴ともいえる黄色のスプリングが全く見えないことです。
正面からは当然ですが、斜め前から見てもオーリンズだと認識するのは結構難しいです。
後方から見ればリザーバータンクとプリロード用のダイヤルが金色なので雰囲気は何となく伝わります。
サス交換後に少しだけ近場を運転してみましたが、純正の初期設定状態のサスよりも若干固く感じました。
オーリンズのサスはオーリンズ指定の車種専用の初期設定値を利用した状態です。
よく「オーリンズに交換したら劇的に乗りやすくなった!」なんてブログの記事やYouTubeを目にしますが、CBR600RRの街乗りに関しては全くそんなことはありませんでした。
段差では跳ねますし結構固めな感じで乗り心地が良くなった感じは受けません。
これはオーリンズのラインナップの中ではサーキット寄りとも思えるTTX GPシリーズだからかもしれません。
あと、やはり純正のフルアジャスタブルなサスの初期設定が優秀なのもあるのだと思います。
但し、サーキットに持ち込むと感想が180度変わるかもしれないので早くサーキットに持ち込みたいのですが、今シーズンは既に寒くなって来たのでサーキットを走るのは来シーズンになりそうです。
2022/11/22 追記
今シーズンはもうサーキットを走らないのでサーキットで使用した感想は書けませんので、一般道を普通に走っての感想を書きます。
取りあえずオーリンズ指定の初期設定でしか走っていないので、初期設定であることが前提となります。
初期設定だと一般道ではかなり固いです。
ギャップがなければ結構いい感じなので、恐らくサーキットでは力を発揮してくれそうですが、一般道だとギャップを通過する際にリアが跳ねて結構怖い挙動をします。
やはりTTX GPシリーズは一般道では固すぎる設定になっていますので、一般道で使用する方は減衰を弱くすることを前提に購入した方がいいと思います。
2022/11/25 追記
街乗りに合わせて少しセッティングを変更してみました。
OHLINSが車種用に初期設定している値は以下となります。
※一旦時計回りに全部締めこんでから反時計回りに緩める方向で何クリックかが記載されています。
Rebound:18 clicks
Compression:14 clicks
全部で25段階の調整が可能とのことなので、この固さでも半分よりは緩い設定のようです。
少しずつ動かしても体感は難しいかと思い、初期値から一気に5クリック緩めてみました。
Rebound:23 clicks
Compression:19 clicks
5クリック緩めると明らかに柔らかくなりました。
ただ少し緩すぎる気もしますが、ゆっくり走る人なら一般道はこれくらいの方が乗り心地はいいかもしれません。
私的には少し柔すぎる気がしたので、もう少し固くするために2クリック締めました。
トータルで初期設定よりも3クリック緩めの設定となります。
Rebound:21 clicks
Compression:17 clicks
良い感じじゃないでしょうか。
ほんの少しだけ固めの設定で、普通のギャップならリアが暴れることもない感じです。
柔すぎてふにゃっとする感じも殆どありません。
サーキット走行時は初期設定に戻して試してみますが、公道での利用はこれで暫く様子見してみようと思います。
ドライバーも何も必要なく手で設定を変更できるのは非常に便利です。
2024/04/30 追記
サーキットで使用した感想を書いてなかったので追記します。
サーキットではRebound、Compression共に初期設定よりも1クリック緩めの設定で、プリロードを2回転ほど強くして走っています。
流石はオーリンズでサーキット走行においてリアサスが非常によく動いて路面に追従します。
サーキットだと路面もいいのでほぼ初期値状態で固すぎるということもありません。
純正のフロントサスだとブレーキングでフルボトムしてしまうのでプリロードを掛ける方向で固くしています。
(スプリングのレートを上げる相談もしたのですがSPA直入などの低速サーキットで曲がらなくなるとのことでプリロードを使うことにしました)
それに合わせてリアサスもプリロードを掛けてフロントと合わせる方向でセッティングしています。
※身長177cm、体重67kgでの設定例となります。
まあ素人なので自分で色々といじるとおかしくなるのは目に見えているので、セッティングはプロにアドバイスを受けています。