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’21 CBR600RRのブレーキフルードについて その2

’21 CBR600RRのブレーキフルードについての記事を書いて以降もブレーキフルードを何種類か使ってみました。
今のところ行き着いたのはbremboのHTC 64Tです。

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bremboの最高峰レーシングブレーキフルードだけあって流石の性能です。
価格は高いですが性能も高いです。
サーキット走行時のブレーキの入りがかなり軽減されました。

基本的に開封後は保存せずに余った分は廃棄しますが、容量が500mlと多いので1台だけの交換だとかなり余ってしまいます。
なので、私の場合はCBR600RRとCBR250RRの2台を同時に交換して少しでも無駄のないような使い方をしています。
1台だけに使って半分近くも捨ててしまうのはもったいないです…

ブレーキフルードは塗装対する攻撃性が高いのでできるだけ塗装面に付かないように気を付けます。
もし付いた場合は洗い流します。

一般的にブレーキフルード交換といえばブレーキレバーを握ったままにしてブリーダーボルトを緩めて、締めて、ブレーキレーバーを離す、を繰り返すと思います。

しかしコンプレッサーがあると負圧を使って楽々フルード交換ができます。
最後はニギニギして仕上げをしますが、それ以外はタンクからフルードが減っていくのに合わせて継ぎ足していくだけでフルードの入れ替えが完了します。
コンプレッサーがあるとフルード交換がめちゃくちゃ楽です。

CBR250RRはシングルディスクなのでブレーキフルードの容量もダブルディスク車よりは少量で済みます。

前回リアブレーキのフルード交換をしていなかったのでリアも交換。

リアは負圧を使っての抜けが悪かったので少し早めにニギニギ方式に切り替えました。
物価がどんどん上がるので今のうちに買いだめしておきたいところですが、ブレーキフルードは未開封でも製造日からあまり長く保管されてるものは避けた方がいいみたいなので買いだめしません。
大してエンジンオイルなんかは余裕で5年とか持つみたいなので、今のうちに買いだめしておくのもいいかもしれません。

’21 CBR600RRのbrembo Corsa Corta 19 RCSにリモートアジャスターを取り付け

CBR600RRのブレーキ周りには色々と手を入れてきました。
bremboのマスターシリンダーとキャリパー、サンスター5.5mm厚ブレーキローター、ステンメッシュホース、レーシングブレーキパッド、レーシングフルード…
ノーマル状態よりは当然よくなったものの、ブレーキに負荷が掛かるサーキットでの走行だと時間とともにブレーキが次第に深くなっていきます。
公道を走っているとまず経験することはないと思いますが、ブレーキが段々と効かなくなってくるのは結構怖いものがあります。
最終的にはブレーキレバーとグリップの距離が近くなって指が挟まりそうになります。

ということでレース車両にはよく付いているブレーキ用のリモートアジャスターを取り付けることにしました。

brembo純正のものは3万円超えの価格なのでTWM製のbrembo用を購入しました。

TWM ビレット・油圧フォールディングレバー用リモートアジャスター

ブレンボ RCSマスターシリンダーに対応している製品でCORSA CORTAにも対応しています。

クラッチレバーはbremboのレバーが使用可能なKOKENのクラッチホルダーに交換していますが、純正のハンドルとスイッチ類との組み合わせだと隙間が殆どありません。
リモートアジャスターの購入前からスイッチカバーとクラッチホルダーの間の隙間に収まるか不安がありました。

ギリギリまでずらしてリモートアジャスターが取り付けれるか試してみましたが、やはり隙間がなさ過ぎて取り付け不可でした。
色々と悩んで見つけた取り付け方法が下の写真の取り付け方法です。

KOKENのクラッチホルダーを止めているボルトの上側の1本を長いボルトに変え、リモートアジャスターとクラッチホルダーを一緒に止めることにしました。
見た目はあまりよくありませんが、ボルトもしっかりと締まるし干渉もなく、機能的には問題ないのでこれで行くことにしました。
不要な部分を削り落とそうかとも思いましたが、他の車種で使ったりとか、ハンドルを社外品に買えたりした場合に使えなくなるのでそのままにしました。

次はワイヤーでブレーキマスターとリモートアジャスターを接続します。

まずはbrembo Corsa Corta 19 RCSに付いているブレーキレバー位置調整のツマミ部分を外します。

最初はどうやって外していいのか分からず、イモネジなどがあるのではないかと思い探しましたが、単に圧入されているだけのようです。
隙間に小さめのマイナスドライバーを突っ込んで、少しずつ隙間を広げて行けば外れました。

ツマミ部分が外れたらリモートアジャスターに付属のパーツにネジ部分とワイヤーを差し込んでイモネジを締めていきます。

これでマスター側の接続は完了です。
ワイヤーを切る前にクラッチ側にワイヤーを取り回し、ワイヤーがブラブラしたり周りに干渉しないようにクラッチワイヤーと固定します。
ワイヤー同士の固定にはインシュロック(タイラップ)を2本使って束ねると簡単です。

リモートのダイヤルともワイヤーを接続しますが、ワイヤーは長めで用意されていますので切る必要があります。
まずは長めに切ってから最終調整すると失敗しにくいかと思います。

外側のチューブよりもワイヤーの方を少し長くする必要があるので、マスター側からチューブを少しだけ引っ張ってから切ると丁度いい長さに切ることができます。

ワイヤーを切ったらマスター側と同様にリモート側のツマミの穴にワイヤーを通してイモネジを締めたら接続完了です。

ハンドルを両側一杯まで切って干渉する箇所はないか、ブレーキを掛けた時にワイヤーが引っ張られて影響が出たりすることがないか、リモートダイヤルを回してブレーキレバーの位置調整が問題なくできるかなどを一通り確認して問題なければ取り付け終了です。

思ったよりも取り付けに手間取ってしまいましたが、なんとか取り付けることができました。
これで走行中に左手でブレーキレバーの位置調整が可能となりました。

’21 CBR600RRのブレーキパッドを交換

今シーズンのサーキット走行に向けてブレーキの改善を行っていきます。
ブレーキフルードは3月に入ったらDOT5.1のエンドレス スーパーレーシングフルード RF-650に交換予定ですが、ブレーキパッドも交換することにしました。

現在はbremboの鍛造CNC(削り出し)キャリパー「GP4-RB」に標準で付属する「ストリート/サーキット兼用:107.6708.21」というパッドをそのまま使用していました。

標準パッドは公道で使用する分には何の問題もありませんし、効きが悪いということもありません。
しかしサーキットとなると話は別で、周回を重ねてくるとブレーキがフニャフニャになって来ます。
ブレーキフルードで改善できればいいのですが、仮にフニャフニャにならなくても何本か走ってるとブレーキングで握力が奪われていきます。
去年からブレーキレバーは中指1本だけで握るようにしたので、ハンドグリップで握力を鍛えても結構きつい!
ということでブレーキパッドでブレーキ能力を強化することにしました。

キャリパー「GP4-RB」に使用できるレース用のパッドは以下のものがありました。
Z01 レース用:107.6708.11
Z04 レース用:107.6708.23

Z01やZ04とはbremboの摩材の名称のようです。
Z04はスーパーバイクでも使用されている摩材のようで、カーボン素材でないにも関わらず300℃オーバーでの摩擦係数がかなり高めのようです。
但し一般的なレース用パッドは低温時に全然効かないので、公道とサーキットの両方で使用する車両に使用するにはあまり向きません。
しかも減りも通常のパッドに比べて速いので交換までのサイクルも非常に短くなります。

それでもレース用パッドに交換するかどうか悩んでいる時にZ04摩材のインプレッションを発見しました。
Bremboパッド【Z04】摩材のブレーキインプレ!CBR1000RRRオススメパッドの理由

これを読むと買わない理由がないくらい良さそうです(笑)
ただお値段だけはお高いです。
標準のパッドが左右1台分(2セット)で約15,000円なのに対し、Z04は左右1台分で倍以上の35,000円します…
長持ちすることを祈りつつポチっと。

パッドの交換ですが、私のキャリパー「GP4-RB」はキャリパー自体を外すことなくピン2本を抜くだけでパッドの交換ができます。

上の写真の赤丸の部分のクリップピンを抜けばパッドを止めているピンが抜けるので、あとはプレートを外してパッドを引き抜くだけです。

左側のパッドがストリート/サーキット兼用:107.6708.21
右側のパッドがZ04 レース用:107.6708.23

どちらもシンタードのパッドなので色合いは似ています。

新品のパッドは使用済みのパッドよりも厚みが増すので、キャリパーのピストンを少し押し戻してあげないと新しいパッドは入りません。
本来はキャリパーを外してからピストン押し戻しツールでピストンを押し戻すべきですが、私の場合はデイトナのキャリパーピストンリバースブレードを使用してピストンを戻します。

ピストンを押し戻したら新しいパッドを入れて、取り外した時と逆の手順でピンを挿してクリップピンで止めたら交換完了です。

今回はパッドやピンにグリスを意図的に塗布していません。
標準パッドはグリスなしでも鳴き等は一切なかったので、鳴きが出なければ塗る必要はないかと思っています。
(このキャリパーはパッドの取り外しが簡単なので鳴いたらその時に考えればいいかなと)

あとはサーキットでどれくらい効いてくれるかを試すだけですが、今年の初走りは1ヶ月ほど先になります。

2023/2/22 追記
気温3℃で街乗りしてみたところ、全く問題なくブレーキが効きました。
低温時でも標準パッドと同様の摩擦係数はあるのではないかと思います。
あとは長持ちすればいうことありません。

2023/3/19 追記
パッド交換後にHSR九州を走ってきました。
ブレーキフルードも同時に交換しているので、どちらの効果なのか、それとも両方なのかは分かりませんが、ブレーキが入る量はそこそこ減りました。
今までの半分くらいにはなった感じです。
完全にはなくなりませんが許容範囲ではないでしょうか。

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’21 CBR600RRのクラッチレバー交換(ブレンボ編)

以前の記事’21 CBR600RRのブレーキレバーを交換 その2にてクラッチレバーもACTIVE製のものに交換していましたが、ブレーキ周りをbremboに交換したので、クラッチレバーもbremboにしてみました。

クラッチレバーをbremboにするには大きく分けて二通りあって「bremboのメカニカルクラッチレバー」を取り付ける方法と「KOHKEN メカニカルクラッチホルダー」を取り付ける方法です。
前者は純正のクラッチホルダーはそのままに、クラッチレバーだけ交換するタイプです。
対してKOHKENの方はクラッチホルダーごと交換するタイプです。

今回はKOHKEN メカニカルクラッチホルダーに交換することにしました。
最初に書いておきますが、個人的には失敗だったと思っており、特にCBR600RRにはお勧めしません。
(ですのでAmazonのリンクなども貼りません)

KOHKEN メカニカルクラッチホルダー アヴァンツァ

ホルダーのみ購入したのでレバーはbremboのレバーを使用します。
KOHKENのアヴァンツァの説明にも「Corsa Corta対応ハーフレバーが装着可能」と書いてあります。
アヴァンツァ以外はRCS用ハーフレバー対応でCorsa Cortaのハーフレバーが使用できるのはアヴァンツァだけです。
ブレーキがCorsa Cortaなので、ブレーキ・クラッチの共通の予備レバーとして1本バイクに積んでおけば済むと思いアヴァンツァを選択しました。

クラッチホルダーとハーフレバーを仮組します。

あれ?
可倒式のはずなのにここまでしか倒れません…

ホルダーの作り(設計)が悪くてホルダーとレバーが干渉するため、これ以上はレバーが倒れません。
これではもし転倒した場合にレバーが倒れずにホルダーの根元が折れる可能性があります。
レバーだけ折れたのであれば8千円で済みますが、ホルダー側が折れると5万円です。
これはかなりの設計ミスだと思います。

仕方ないので干渉している個所を削ります。
(結構な値段するのに新品を削りたくないよ…)

最初よりは若干倒れるようになりましたが、それでも45度くらいです。
下の写真の赤丸の部分も干渉しているため、これ以上倒したければこの部分を削ることになるのですが、この部分は思いっきり見える部分なので削りたくありません。
(削った部分は黒で塗りますが、それでも上部分は目立ちます)

本来は削る前に返品すべきだったかもしれませんが、仕方ないので45度で妥協することにしました。
この製品を購入して最初に後悔した瞬間でした。

気を取り直して交換作業に入りました。
そして交換作業に入るまで完全に忘れてましたが、純正のクラッチホルダーはグリップを外さないと取り外すことが出来ません。
グリップの取り外しってボンドでくっ付けてあるので結構面倒なんです。
しかも私の場合はスポーツグリップヒーターに交換していたので尚更面倒です。
ここで2回目の後悔が。
(スポーツグリップヒーターなのは私の場合なので、通常のグリップを取り外すだけならそこまでではありません)

グリップを取り外す方法としては、マイナスドライバーを突っ込んでパーツクリーナーを流し込むのが良くやる方法だと思いますが、スポーツグリップヒーターはマイナスドライバーが入りません…
内側がぐるっと一周プラスチックで、その外側にゴムが貼られている感じで、隙間にドライバーを入れようとすると、ハンドルバーの金属とプラの間にマイナスドライバーを入れることになり、プラスチックの部分にかなりの負担が掛かります。
無理して入れようとすると内部のプラ部分がパキっと音を立てて割れたりヒビが入ります。
とはいえ多少は入れないとパーツクリーナーを流し込むことすらできないので覚悟を決めて押し込みます。
パキっと何度が音がしてやっと抜けました。
(コンプレッサーでエアガン使う方法でも端っこはマイナスでエアガン入る隙間を作りますよね)

ハンドルバーにこれだけ傷が入りました。
マイナスドライバーとパーツクリーナーでスポーツグリップヒーターを全く割らずに抜き取るのは至難の業だと思います。

あとは純正のクラッチホルダーのネジを緩めて抜き取れば、KOHKENのクラッチホルダーを取り付けできるようになるので取り付けます。

上の写真の左の方、クラッチケーブルがクラッチホルダーに差し込まれている部分の拡大写真が下の写真です。

クラッチケーブルの角度的に真っ直ぐに入りません…
下の写真はクラッチケーブルがメーター上部に出てこないように抑えている部分の写真です。

ここをもう少し延ばすことが出来ればいい角度になりそうなんですが、抑えている金具部分を動かして余裕も持たせようとしたらハンドルを一杯まで切った時に車体側に干渉しました。
色々と試してみましたが、あまり動かしまくると金属疲労で折れそうな感じですし、車体に干渉するしで多少の角度が悪いのは諦めることに…
この時点で3回目の後悔が。

取りあえず仮組してクラッチレバーを握ってみました。
なんか上下方向にガタあるな…
KOHKEN メカニカルクラッチホルダー アヴァンツァ、結構なお値段するんですが、レバーの可倒に制限あるし、上下方向のガタが(大きなものではないけど)あるしで4回目の後悔。

取り付け後にブレーキのCorsa Cortaと見比べてみたら色合いが結構違う。
(Corsa Cortaの方が色が薄め)
「Corsa Cortaマスターとベストマッチの”アヴァンツァ”」って書いてあったんですが…
あと、KOHKENのロゴもちょっとうるさい感じです。
写真で見るより実際に取り付けてみると、よりそう感じます。

左右の感じを合わせるために買ったのに、なんだかちょっと残念な気持ちになって5回目の後悔。
ブレーキレバーとの共有を諦めてメカニカルクラッチホルダー「レーシング」タイプを購入した方がまだよかったかも。

まあ後悔と言っても、買うまで分からないことが殆どなんで買ってみるしかないんですが。
ということで、一応交換が終わりました。

前から見たところ。
(ブレーキのハーフレバーを使用するとブレンボのマークが上下逆になります)

単品としての見た目は良い感じですが、それだけなので正直お勧めしません。
個人的には非常に残念な製品だと思います。

そして交換後にスポーツグリップヒーターの動作を確認してみたところ、左のグリップは断線したようで正常動作しませんでした…
正直なところレバーだけ交換するbremboの「メカニカルクラッチレバー」にしておけばよかったと激しく思います。

冬になる前にスポーツグリップヒーターを再度購入して左側だけ交換しますか。

’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ その2

’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ その1の続きです。

ブレーキフルードのオイルタンク(リザーバータンク)のホースをクリアタイプに変えました。
ブレーキフルード漏れを起こさないという「TYGON ブレーキフルード専用 クリアホース」という製品です。

漏れてますね…
Amazonのレビューでは「結露で水滴では?」というコメントもあったりしますが、水では起こらないヌメヌメ感があるので水ではないですよね。
(厳密にはヌメヌメではないですが、ブレーキフルード特有の手触りの感じです)
もう少し様子を見てみますが、このまま漏れが収まらないようであれば交換するしかなさそうです。

2022/05/14 追記
クリアホースを別のものに交換してみました。

TYGONとは違い透明ではなく少しだけ白っぽいです。
まだ漏れ出してくるか分からないので、暫く使ってみて漏れ出してないようであれば製品名をお知らせする予定です。

2022/05/17 追記
今のところ漏れ出している感じは全くありません。
引き続き様子を見ていきますが、今のところ問題なさそうなので購入した製品のリンクを貼っておきます。

’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ その1

’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ(準備編)
’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ(準備編)その2
の続きです。

sunstarのディスクローターとkohkenのクラッチホルダー(機械式クラッチをブレンボ風にできるやつ)以外は部品が揃ったので、さっそくブレーキ周りのカスタムに取り掛かります。
ブレーキフルードは塗装を傷めるので、まずは汚れてもいい雑巾などで養生し、そこから配線を外したりブレーキフルードを抜いたりします。

純正のブレーキスイッチから配線を抜きます。

リザーバータンクのブレーキフルードをシリンジ(注射器)を使って抜き取ります。

リザーバータンクのブレーキフルードを抜き取ったら、ブレーキホースやキャリパー内のブレーキフルードも完全に抜き取ります。

今回はワンウェイバルブ付きの「ブレーキOILエアー抜きKIT」を使ったので割と楽に抜き取ることが出来ました。
エアー抜きの際もワンウェイバルブがあるとブレーキフルードが逆流しないので、ブリーダーボルト(エア抜きの用のボルト)を緩めたままブレーキレバーを握るのを繰り返してエアーが抜けるので、非常い楽に作業ができるのでお勧めです。
とはいえ最後は、ブレーキレーバーを握ってブリーダーボルトを緩めて締めてを繰り返す必要はあるので、楽になるとはいえブレーキのエアー抜き作業が面倒なのには変わりありません。

ブレーキフルードを抜き取ったら純正のTOKIKOキャリパーを取り外し、bremboのGP4-RB(220.B473.40)を仮締めで取り付けて問題なく付くか確認します。
なお、今回はキャリパー取り付けボルトにゴールドの64チタンボルトを使っていますので、異種金属のかじり防止のために本締め前にチタンボルトを一旦取り外し、スレッドコンパウンドをボルトに薄く塗ってから本締めしています。

ローターとブレーキパッドの位置やセンターも問題ないので純正ホースやマスターシリンダーなどを全部取り外します。

ちなみに純正TOKIKOとbremboのバンジョーボルトの位置が結構違うのが分かりますでしょうか。
メッシュホースの車種専用KITは純正基準でこの差が考慮されいないので、事前に追加購入しておいた1サイズ短めのメッシュホースを使用します。

ここまでの作業は取り外しなので締め付けトルクも気にしなくていいですし、ブレーキフルードも抜くだけなので割と簡単ですが、ここから先の作業はちょっと面倒になります。

brembo ラジアル ブレーキ マスター Corsa Corta 19 RCSをキャリパー同様に仮締めで取り付けます。

メッシュホースのジョイント部の締め付けトルクの管理は、11mmと13mmのクローフットレンチをトルクレンチに取り付けて行います。

クローフットレンチをトルクレンチに取り付けると、レンチの長さが変わり、実際に掛かるトルクも変わってしまうため、正確なトルクを知るためには計算をする必要がありますが、一般的なクローフットレンチなら長さもそんなにないので大幅には変わりません。
ステンレス製のジョイントを使ったメッシュホースであれば、18N・m~20N・mでの締め付けトルクになっているので、下限の18N・mで締め込んでおけば上限を超えるほどのトルクは掛かりませんので問題ありません。

ちなみに今回使用したビルドアラインでは、ネジ部にモリブデングリスを塗布した上での締め付けトルクとなっていましたので、ネジ部にはモリブデングリスを薄く塗布してから組み立てました。
(規定トルクはマニュアルに記載があると思いますので、製品のマニュアルを参考にしてください)

他にもブレーキ周りをいじる時に便利なフレアナットレンチやコンビネーションレンチ、スパナなど、色んな工具がないとブレーキ周りの効率的且つ正確な作業は結構難しいです。
以前はトルクレンチやフレアナットレンチなども所持しておらず使ってませんでしたが、やはりボルトの頭をなめたりボルト自体を破断したりなんてことも少なからずありました。
足回りやブレーキは命に関わる部分なので、できれば工具をちゃんと揃えてから作業するのをお勧めします。

それでもプロほどの工具を揃えるのは難しく、手持ちのクローフットレンチやフレアナットレンチが入らない場所があったりします。
取り付ける順番で使えたりもしますが、どうしようもない場合は手トルクに頼るしかありません。
とにかくなんでもバカ力で締め込むのはお勧めしません。
手トルクの場合でもそれなりに他の締め付け具合と近しい力で締め付けるようにしましょう。

キャリパーのバンジョーボルトの位置違いで、ワンサイズ短めのホースとして右側110mm、左側410mmのホースを追加購入していましたが、左側はもう1サイズ短いものでもよかったかもしれません。
少しホースが余り気味だったので多少迂回させてなんとか取り回しています。

また、キャリパーのバンジョーボルトを締め込む際、バンジョーアダプターを少し外側に逃がした状態にしないと、キャリパー固定用のボルトにソケットを挿すスペースがなくなり、ブレーキパッド交換やホイールの脱着の際にバンジョーボルトを緩めるはめになるので注意が必要です。
今回はキャリパーボルトにディープソケットを挿したままにしてスペースを確保した状態でバンジョーボルトを締め込みました。

メッシュホースの取り付け方法は、ビルドアラインに付属の説明書に詳しく書かれていますのでここでは割愛します。
ホース類の取り付けも完了したら後はせっせとブレーキフルードのエア抜き作業です。

キャリパーやマスターシリンダーのエア抜き用のボルトからエアが出なくなるまでエア抜きを行います。
ABS車の場合、完全にエア抜きが終わるまでは絶対にエンジンを掛けてはいけません。
(ABSの装置にエアが噛み込むと結構大変みたいです)
ついキーをONにしてしまわないよう、キーは車体のシリンダーから抜いておくといいかもしれません。

ハンドルを切った際にブレーキレバーが干渉しないか、リーザーバータンクが干渉しないかのチェックを行います。

かなりギリギリですが干渉なしです。
(最初は少し干渉してましたが、位置を調整して干渉しないようにしました)

取り付け作業中からフロントフェンダーに取り付けてあるリフレクターが邪魔に感じたので、ブレーキ周りの作業後に取り外すことにしました。
(折角のbremboキャリパーが全部見えませんしね!)

左側はフェンダーを止めてるネジと共締めしてあるだけなので、単純に取り外せばOKです。

問題は右側で、ABSの配線止めも共用となっているため、リフレクターのみ取り外して台座部分は残しました。

最初は金具のABS用の配線留めから先を切断することも考えましたが、そこまでしなくてもいいかと思い、リフレクターのみ取り外して金具は全部残しました。

ちなみにこのリフレクターは取り外しても車検に通りますので、気になる方は外しても大丈夫です。

最後に試乗してみてマスターシリンダーの設定を6パターンの中から自分に合う設定にすれば完了です。
試しにABSも動作確認してみましたが問題なくABSが作動しました。

やっぱり鍛造削り出しのブラックボディに赤字でbremboの文字が入ったキャリパーはカッコいい!
bremboっぽいゴールド色もいいですが、これはこれで何となく特別感があります!

まだパッドのあたりも出てませんし、ほんの少し乗っただけなので正確な感想は書けませんが、思ったよりもブレーキのフィーリングはカッチリしてません。
メッシュホースにしたもののABSが途中に割り込んでいるので、ABS付きの車両だとこれくらいが限界なのかもしれません。

また、異形4ポッドキャリパーだからなのかbremboの味付けだからなのか分かりませんが、マスターの設定をレシオ20のスポーツモードにしても初期制動は結構緩めです。
もちろん標準で付属しているパッドの種類も関係しているとは思いますが、初期からガツっと効く感じではなく、握り込んで行くほどにじわっと効いてくる感じです。
sunstarのディスクローターが届いて取り付けたら、もしかしたらフィーリングが変わる可能性もありますが、個人的には大きくは変わらないのではないかと思っています。
初期制動からガツっと効かせたければパッドの種類をレース用などに変更するのが手っ取り早い気がします。

sunstarのディスクローターとkohkenのクラッチホルダーが届いたら取り付けしてブレーキ周りのカスタマイズは終了予定です。
(左側のブレーキホースをもう1つ短いものに交換し、ブレーキフルードもカラーのものを入れてみようかと思ってたり…)

2022/05/07 追記
左側のブレーキホースの長さを計ってみたところ、1つ短い385mmで良さそうだったので注文しました。
更にもう1つ短い360mmはちょっと短すぎて厳しそうでした。
一部ではありますがホースを取り替えるので、ついでにフルードも色付きのものに変えようと思いACTIVEのブルーのフルードを一緒に購入しました。
(車種専用のビルドラインが発売されたものの、マスターやキャリパーが純正じゃなくて参考になる情報もないと、なんだかんだで追加のお金が掛かりますね…)
また時間がある時に交換予定です。

2022/05/08 追記
注文していた385mmのホースとACTIVEのフルードが届いたので交換しました。

やはり左キャリパーに繋がるホースは、410mmではなく385mmで丁度よかったです。

左右の余裕具合も大体均等な感じになりました。

’21 CBR600RRのブレーキ周りのカスタマイズ その2に続く。