アルカスイス互換製品の脱落防止機能

アルカスイス本家には脱落防止(滑落防止)機能は基本的にないそうです。
(そもそもしっかり締めていれば脱落しないという、本家の自信の表れでもある気がします)

アルカスイス互換製品では、脱落防止機能が付いたものがあります。

代表的なのは下の写真のようにクランプに溝が彫られているものです。

SUNWAYFOTO クイックリリースクランプ DDC-60i

ただクランプに溝が彫られているだけでは脱落防止になりません。
下の写真のSUNWAYFOTO DP-60Rのようにクイックシュー側にも、この溝に引っ掛かるためのピン(実際はネジですが)が必要です。
SUNWAYFOTO DP-60R
この様に溝と出っ張ったピンが衝突することで、それ以上滑って完全に外れてしまうことを防ぎます。
逆に言うと、クイックシューを上に外せない程度クランプを緩めても、スライドさせただけでは外せないということになります。

そして下の写真は三脚のVEO2に標準で付いているアルカスイス互換の自由雲台VEO2 BH-50です。

VEO2 BH-50

VEO2 BH-50には脱落防止のための溝がありません。
その代わりにクランプ側にピンがあります。
このクランプのピンがクイックシューの内側の溝(溝というかくぼみ)と端との段差に引っ掛かって滑り落ちない仕様になっています。

この場合はクイックシュー側にピンがあるとクランプ側に溝がないためはめることができません。
クイックシュー側のピンは基本的に単なるネジなので抜けば使用可能です。

ただクイックシューには、そもそも脱落防止のピンを取り付けできないものもあります。
下の写真はSIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70ですが、ピンをはめる部分がありません。

SIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70

この様に組合せによっては、そもそもはめることが出来なかったり、脱落防止機能が働かなかったりするので注意が必要です。
またアルカスイスの互換品には、規格が厳密にあるわけではないので、組合せによっては取り付けできなかったり、隙間が空いてガタが出る場合もあるようです。
あくまでも互換ですので、実績がある組合せを探すか自身で試すかになります。

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AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIにアルカスイス互換クイックシュー取り付け

VANGUARD VEO 2 265AB 三脚
三脚だけでなく一脚にもアルカスイス互換のクランプを装着
上の2つ記事の続きです。

三脚と一脚がアルカスイス互換となったので、望遠レンズもアルカスイス化します。

まずは大三元レンズの一角を担う
ニコン純正AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIです。
(新型のEレンズが出たので旧型になってしまいましたが)
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

70-200VRIIの三脚座の取り付け部分は約7cmです。
アルカスイス専用のフットも売られていますが、今回は汎用品を使いました。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

SIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70
SIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70

SIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70
SIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70

TY-70に付属のネジは1つでしたが、70-200VRⅡはフット側にネジ穴が2つあるので、TY-70にもネジを2つ付けて固定します。
穴はちょうどいい位置に空いているので、無加工で取り付け可能です。
2つのネジで固定することで1つで固定するよりもズレにくくなります。

70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け

写真の追加ネジは三脚のVEOに付属のクイックシューから借りてつけてみましたが、手で回す部分がSIRUIの物より大きくて、回す時に引っ掛かるので小さいものに交換しました…

70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け

下の写真は一脚にアルカスイスで取り付けたところです。

70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け

ガタもなくガッチリ付いてます。

ということでSUNWAYFOTO クイックリリースクランプ DDC-60iSIRUI アルカスイス互換規格クイックシュー TY-70の相性は悪くないようです。

但しTY-70には脱落防止のピンがありませんので注意が必要です。

アルカスイス互換製品の脱落防止機能
※脱落防止についてはこちらにまとめました。

70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け

下の写真はVANGUARD VEO 2 265ABに取り付けたところです。
こちらもガッチリ付いてガタは全くありません。

そしてVEO 2 265ABのクランプには、クランプ側に脱落防止のピンがあります。
なので滑って脱落する心配はありません。
(逆にクイックシューに脱落防止ピンが付いているとはまらないかもしれません)

70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け
70-200mm VR IIにクイックシューを取り付け
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三脚だけでなく一脚にもアルカスイス互換のクランプを装着

購入した三脚VANGUARD VEO 2 265ABがアルカスイス互換だったので、全アルカスイス化を目指したはいいのですが、よく使う一脚が対応していないと意味がないので一脚もアルカスイス化します。

一脚に雲台を付けずにそのままアルカスイス互換のクランプを取り付けます。

今回購入したのはSUNWAYFOTO クイックリリースクランプ DDC-60iになります。
SUNWAYFOTO クイックリリースクランプ DDC-60i

作りもしっかりしており、製品としては全く問題ありませんでした。

SUNWAYFOTO クイックリリースクランプ DDC-60i
一脚にクランプを取り付け

付属品はネジ、六角レンチ、ポーチ、ネジサイズ変換アダプターです。
今回はネジサイズ変換アダプターを利用します。

一脚にクランプを取り付け

単純に一脚のネジ部分に変換アダプターを介して取り付けるだけです。

下のスマホで撮った写真がボケボケになってますが、これだけで一脚がアルカスイス化されました!
これで三脚、一脚共にアルカスイス化完了です。

あとはカメラ側のアルカスイス化です。

一脚にクランプを取り付け

ちなみに私が使っているBENRO カーボン一脚ナットロックモデルC28Tであれば、ネジ部分が1/4″ – 3/8″兼用のため、取り外して反対にして取り付けると、上で書いた変換アダプターを使用しなくてもクランプの取り付けが可能です。

一脚にクランプを取り付け

ネジを反対にして取り付ければ3/8″ネジに。

一脚にクランプを取り付け

変換アダプターなしで取り付け完了。

一脚にクランプを取り付け

続く
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIにアルカスイス互換クイックシュー取り付け