スバル サンバーのブレーキディスクローターとブレーキパッドを交換

サンバーのブレーキがあまりにも効かないので、ブレーキローターとブレーキパッドを交換することにしました。
ブレーキパッドもまだまだ使える残量がありますが、効かないブレーキがいくらあっても意味がないので交換します。

色々調べた結果、DIXCEL ( ディクセル )の製品が良さそうなので両方ディクセルのものにしました。

DIXCEL ブレーキディスクローター【 SD type 】 SD-3617021S

軽バンのTV1は12インチタイヤ用のディスクローターになります。
スパーチャージャー付のディアスワゴンの13インチ用とはサイズが異なりますので注意が必要です。
SC付ディアスワゴンのブレーキ周りを移植して大口径化という方法もあるみたいですが、キャリパーの入手が面倒なのでやりません。

ディクセルのSD typeはスリットが入ったタイプになります。
スリットがないものより若干効きが良くなるようです。
但しパッドが削れる速度も速くなるためブレーキパッドのカスが多めに出るようです。
効き優先なので目をつぶってスリットありにしました。

DIXCEL ブレーキパッド ESタイプ ES-361133

ブレーキパッドの同じくディクセルのもので、こちらもESタイプといって少しスポーツ走行寄りの材質が使われているらしく、減りは少し早いけどその分少し効きは良いようです。
こちらも効き優先なので減りの速さには目をつぶります。

では早速交換していきます。

まずはホイールを外します。
ホイールナットを止めているナットの規定トルクは80~100N・mです。
締め付ける際はトルクレンチを利用して正しい締め付けトルクで締め付けてください。
ホイールやブレーキ周りを適当にやると大事故に繋がりますので、工具がない人や自信がない人は素直に整備士に整備してもらいましょう。

ローターには錆が結構あります。
キャリパーやパッドも結構汚れています。
本当はキャリパーのパッキン類も新品に変えてオーバーホールした方がいいのですが、時間の関係で今回は取りあえずローターとパッドのみ交換します。
ちなみに今回の作業の半分以上の時間は、汚れをブラシとパーツクリーナーで落としていく清掃作業でした。

ホイールを外したら上の写真の赤丸の部分の12mmのボルトを外します。
ローターを交換せずにパッド交換のみの場合は、上のボルトは緩めるだけにし、下のボルトを抜けばキャリパーが上に開くのでパッドの交換ができます。
なお、この12mmのボルトの締め付けトルクは22N・mです。

キャリパーのボルトを外す際にキャリパー側のナットも一緒に回ってしまうので、17mmのスパナでナットを押さえてボルトを外してください。
締め付けトルクは22N・mなので簡単に外れるかと思ってましたが、ブレーキ周りは熱も入りますしボルトが固着しやすく、今回もかなり固くて結構力を入れないと緩みませんでした。

キャリパーが外れたらブレーキパッドを横にずらして取り外します。
ブレーキパッドを取り外したら次はキャリパーをマウントしているキャリパーサポートを外します。

上の写真の赤丸の部分のボルト2本を外します。
(下のボルトは写ってませんが裏側にあります)
17mmのボルトで非常に固く締まっていますので、スピンナハンドルなど力が入る工具で作業をしないと厳しいかもしれません。
少し長めのスピンナハンドルを使用したらタイヤハウス当たって緩められないという事態に…
少し短めのスピンナハンドルに変えて、なんとか隙間を見つけてボルトを緩めることができました。
ここはかなり作業し辛い場所なので今回の作業で一番の難所かもしれません。

キャリパーのマウンーを外したらいよいよブレーキディスクローターを外す作業になるのですが、大抵は固着していて手では簡単に外れませんので、ローターを外すためのボルト穴を使用してローターを取り外していきます。

ブレーキディスクローターに開いているネジ穴2か所に適当なボルトを差し込んで、2本を交互に均等に締め込んで行きます。

少し締め込んで行くとパキっと音を立ててハブとローターの固着部分が外れるのが分かります。
ある程度外れたら手でブレーキディスクローターを引き抜きます。

ブレーキディスクローターが外れたら、後は逆の手順で戻していけばいいのですが、その前にとにかく清掃!
折角キャリパーとローターを外したので、ブレーキ周りを清掃しておきます。

清掃も終わったのでブレーキディスクローターを取り付けます。
今回購入したディクセルのスリットタイプのローターは、スリットが6本のものはスリットの向きが逆回転になるように取り付けるとのことです。
ブレーキディスクローターが入っている箱の段ボールに図付きで説明書きしてありますので、ちゃんと読んで取り付ければ間違わないと思います。
(スリットの向きだけの問題なので、仮に間違っても事故になるようなものではありません)

ブレーキディスクローターをはめ込んだらキャリパーのマウンターを取り付けます。

ここのボルトは締め付けトルクが高めの80N・mとなっていますので、トルクレンチを使用してしっかりと締めていきましょう。

次にブレーキパッドを取り付けていきます。
ブレーキパッド用のグリスも同梱されていますので、別途用意する必要はありません。
またシムも最初から取り付けられた状態になっていますので、純正のシムを外して再利用する必要もありません。

ブレーキ用のグリスはブレーキパッドがキャリパーに当たる部分だけ薄く塗ります。
このグリスは塗らないという人もいますので、塗るかどうかは人によって色々みたいです。

キャリパーのボルトを締める前に、下側のボルトだけスレッドコンパウンドを薄く塗布しました。
スレッドコンパウンドは熱が入ってボルトが固着するような箇所のボルトに塗っておくと、熱による固着をある程度防ぐことが出来ます。
但し、締め付けトルクの数値が少し変わると言われていますので、私はそれほど気にしていませんが気になる人はスレッドコンパウンドは塗らない方がいいかもしれません。

キャリパーのボルトを締めてホイールを装着したら作業終了です。
が、最初の数回はブレーキは効きませんので、走る前に必ずブレーキを何度か踏んでブレーキパッドがローターに当たるまでキャリパーのピストンを押し出しておいてください。

ブレーキディスクローターとブレーキパッドを交換してから少し乗ってみました。
最初はあたりが出ていないので当然ながら全然効きませんが、走ってるうちに徐々に効くようになってきました。

初期制動は交換前よりも明らかによくなりました。
踏み込んで行った感じは交換前よりもよくはなりましたが、踏み込むほどにググッと効くかというとそうでもありません。
相変わらず結構な力でブレーキを踏まないと強く効かせることはできません。

全体的には交換前よりも明らかに効きがよくなり、お金を掛けて交換した価値はあるかと思います。
普通車と比べるとまだまだかなり甘いブレーキですが、軽自動車(軽バン)なのである程度は諦めるしかないかと思ってます。

ディクセルのブレーキディスクローターには、防錆コーティングが施してありますがブレーキパッドが当たる面にも容赦なく施工してあります。
最初はこれで大丈夫なのか?とちょっと思いましたが、少し走れば直ぐに防錆コーティングが剥がれて下の鉄部分が出てきました。

リアのドラムブレーキのシューも効くやつに交換したら更に止まるようになるのだろうか。

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