Spectre13+Razer Core XでeGPUのベンチマークを取ってみた(その2)

Spectre13+Razer Core XでeGPUのベンチマークを取ってみた(その1)の続きです。

まずは前回でも一部載せた通常の接続のFF14ベンチマークにF15のベンチマークを追加したものから。

構成は下の図の通りでSpectre13とRazer Core XをThunderbolt 40Gb/sで接続し、Razer Core Xに積んだグラフィックボードとモニターをDisplayPortで接続しています。

Palit GTX-1060

MSI GTX-1070 GamingX 8G

GIGABYTE RTX-2070 WINDFORCE 8G

FF14ならGTX-1060でも十分実用的ですが、FF15になるとGTX-1070でも少しきつくなってきます。
実際に画面を見てるとカクつく場面も多数ありました。
RTX 2070でも稀にカクつく時があったので、完全にヌルヌル動かすにはRTX 2080RTX 2080tiが必要なのかもしれません。

次は外部モニタを使わずSpectre13とRazer Core XをThunderbolt 40Gb/sで接続し、外部モニタではなくSpectre13自身のモニターを利用します。

映像の通信もThunderboltのAlternative Modeを通して行われます。
同じ1本の通信ケーブルに対して通信量が増えるので、ベンチマークのスコアの低下が予想されます。
時間の都合上、MSI GTX-1070 GamingX 8Gでのみ計測しました。

MSI GTX-1070 GamingX 8G

通常の接続に比べて5%~7%程度の低下となっています。
これくらいであれば十分実用範囲かと思います。

長くなってきたのでSpectre13+Razer Core XでeGPUのベンチマークを取ってみた(その3)に続きます。

2018/12/10 追記
RTX 2070のFullHDでのスコアがあまりにも悪かったので、4K(3840×2160)でのベンチマークを取ってみました。

4Kだと他の2070と同じくらいのスコアがでました。
FullHDでスコアが伸びないのはCPUが足を引っ張っているのでしょうか…

2018/12/11 追記
デスクトップでのFF15ベンチマークのFullHDのスコアがあまりにも低いので、ドライバの再インストールと、FF15ベンチマークのアンインストール&再インストールを行いました。
FF15ベンチマークを再インストールする際に元々SSHD(最近あまり聞きませんがHDDにキャッシュ用のSSDをプラスしたもの)のDドライブから、SSDのCドライブ変えてインストールしてみました。
どちらが効いたのか分かりませんが、デスクトップで普通のRTX 2070くらいのスコアが出るようになりました。

2018/12/12 追記
デスクトップでクロックアップして計測してみました。
CORE+150、MEM+100での計測

CORE+250、MEM+150でも計測してみましたが、グラフィックボードの温度が上昇するとGPU Boostで上がっていたクロックが自動的に下げられます。
RTXではGPU Boost4.0となっており、GTXのGPU Boost3.0よりもその制御が上手くできていて、制御の仕組みも公開されているようです。
そしてGPU Boostの一部のパラメーターはユーザーがツールを利用して変更も可能となったようです。
詳しくは以下のサイトをご覧ください。
レイトレ&AI対応の新世代GPUは「世界最速」以上の価値を提供できるか
今回はその辺は一切変更していないためクロックダウンされてしまったのか、スコアは全く上がりませんでした。

最後にDLSSをONにしてその他の項目は最高品質で計測してみました。
(DLSSは4Kでしかテストできないため、4K解像度でテストしています)

確かに若干スコアは上がりましたが、前評判ほどではない気がします。

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Spectre13+Razer Core XでeGPUのベンチマークを取ってみた(その1)

色んな接続方法を試したので3回に分けて投稿します。
eGPUを考えている人の何かの参考になれば幸いです。

eGPUベンチマークの記事3回の中で登場する機器は以下となります。
デスクトップ(Core i7 4790K、メモリ16GB)
Spectre13(Core i7 8550U、メモリ16GBのノートPC)
Razer Core X(eGPUケース)
モニター(144HZ駆動のFullHDゲーミングモニター)
MB16AC(Thunderbolt接続のみのモバイルモニター)
※その1ではMB16ACは使用していません。細かいスペックは省略します。計測は全てFullHDでの計測になります。

今回のベンチマークで使用したWindows10のバージョンは1803でしたが、Spectre13の自動ドライバアップデートではThunderbolt3のドライバが1803用に更新されないようで、Thunderbolt経由で機器が認識されず動きませんでした。
HPのWebサイトからThunderbolt3の1803用ドライバをダウンロードしてインストールすることで無事に機器が認識されました。

まずはデスクトップとの比較です。
CPUの性能が違うので単純比較はできませんが、ある程度参考になるのではないかと思います。

Spectre13とRazer Core Xの接続はRazer Core X付属のThunderbolt3の50cmケーブルです。
Razer Core Xと外部モニターとの接続はDisplayPortでの接続です。

Palit GTX-1060での比較
デスクトップ

ノートeGPU

約81%の性能

MSI GTX-1070 GamingX 8Gでの比較
デスクトップ

ノートeGPU

約76%の性能

GIGABYTE RTX-2070 WINDFORCE 8Gでの比較
デスクトップ

ノートeGPU

約77%の性能

2割前後の性能ダウンとなりました。
eGPUで使用する場合はGPUのグレードが1グレードダウンする程度の数値と思っていいかと思います。

ちなみにeGPUを使用せずCore i7 8550U内蔵GPUのUHD 620で計測した場合は悲惨な数値でした。

これでゲームをするのは無理です。

Spectre13+Razer Core XでeGPUのベンチマークを取ってみた(その2)に続く

Razer Core X(外付けGPU)

ノートPCでグラフィック性能を求めるとゲーミングノートを購入する必要がありました。
しかしゲーミングノートは重くて大きいものが多く、モバイル視点では買いたくない製品でもあります。

今はeGPUというThunderboltというグラフィックボードを外付けできる規格が存在します。
但しeGPUには性能が10%程度ダウンしたり、外付け用のケースの価格が高かったりという難点も存在します。

そんな中、Razerから安めの外付けBOX「Razer Core X」が発売されました。
しかし現状では入荷しても直ぐに売り切れてしまうため、入手は少し難しい状況です。

電源も大容量で、グラフィックボードのサイズも大型のものが搭載可能なRazer Core Xですが、その代わりといってはなんですが重くて大きいです(笑)

Razer Core X

上の2枚の写真を見て分かる通り、グラフィックボードの箱と比べてもかなり大きいです。
小さめのPCケースくらいはあります。
重さも金属製でずっしりしてます。
電車などで持ち帰る場合はそこそこ大変だと思います。

中身は本体、電源ケーブル、Thunderboltケーブル、説明書です。
(説明書にステッカーが挟まってました)

背面のレバーを起こすとロックが外れて中身を取り出すことができます。

新品の状態ではグラフィックボードをはめる場所にスポンジがあるので外します。
(このスポンジ、搭載可能なグラフィックボードの大きさを確認できるように作ってあるみたいです)

下の写真の矢印の部分から固定してあるテープを剥がすと、スポンジが全部一気に取り外せます。

グラフィックボードのスペースは3スロット分ありますが、取り付けるためのネジの部分は2スロット分しかないので、そこは要注意だと思います。

電源は600Wで8ピン(6ピン+2ピン)の端子が2つありますので、ほとんどのグラフィックボードへ給電可能です。

在庫が豊富になって入手が容易になれば、現在だと他のケースを選択する理由は「小型なもの」「USB端子やLANなど搭載してドックの代わりにもなるもの」以外にない気がします。

気になるベンチマークの結果は別の記事で書きます。
(RTX-2070、GTX-1070、GTX-1060でベンチマークを取りました)