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東芝 REGZA 55X930のタイムシフトマシン用HDD

NASNEの2台体制+ソニー製レコーダーで使って来たテレビ放送の録画環境ですが、とうとうNASNEの1台が故障してしまいました。
既にNASNEは生産中止で新品は売っていません。
いつかはこの環境から移行する日が来ることは分かっていましたが、このまま残せるものは残してソニー製品で固めるか、他メーカーへ行くかで凄く悩みました。
ソニーのテレビがダブル録画できればソニー製のテレビを買っていましたが、ソニーはシングル録画しかできません…

散々悩んで決めたのが東芝のREGZAです。
REGZA 55X930

なんといっても6chを丸ごと録画できるタイムシフトマシンが魅力的でした。
この際なのでレコーダーもソニー製から東芝のREGZAに買い替えて東芝製品で統一しました。

タイムシフトマシンは6chを丸ごと録画できますが、基本的には24時間録画ではありません。
東芝純正のタイムシフトマシン用HDDは、最大でもタイムシフトマシン用に4TBしか確保できません。
(増設して2台で8TBにはできます)
4TBでは24時間録画だと1週間の録画はできないのです。
なので夕方7時~深夜1時までとか、自分がメインで見る時間帯で絞って録画することで保存期間を延ばします。

が、時間帯を制限せずに6ch丸ごと24時間録画したい!
(もちろん、その分の電気代は多少掛かりますが)

ということで、純正のHDDはあきらめて市販の外付けUSB-HDDを使うことにしました。
24時間録画なのでHDD選びでは耐久性はある程度重視したいところ。

そこで以前の記事で紹介したNASやエンタープライズ向けの「ヘリウム充填HDD」が使われている可能性が高いWD Elements Desktopシリーズの10TBモデルを購入しました。
QNAP TS-228AにWD Elements Desktop 外付けハードディスクの中身を入れる
ちなみに12TBモデルも「ヘリウム充填HDD」の可能性が非常に高いようです。

WD Elements Desktop 10TB WDBBKG0100HBK-JESN

殻割りをしなくてもCrystalDiscInfoで中身のHDDの型式は確認できるので確認しました。

中身はヘリウム充填モデルのWD100EMAZ-00WJTA0でした。

厳密には同型番の製品とは回転数などが異なりますので同一品ではありませんが、その辺の安いHDDよりは信頼できるのではないかと期待せずにはいられません。

現在のREGZAはタイムシフトマシン用に最大で16TBのHDDを2台まで登録可能とのことで、このUSB-HDDも問題なく認識して登録できました。
そして6chの24時間録画をセットすると9日間の録画が可能と表示されました。
保存期間が1週間を超えたので当初の目的を達成することができました。

但し1点だけ注意点があります。
深夜など静かな環境だと「カリカリ」とHDDの動作音が多少聞こえます。
日中のリビングなら何の問題もないと思いますが、寝室などに置くのにはお勧めしません。

2020/06/28 追記
24時間録画で保存できる時間を延ばすべく、更に14TBのHDDを追加しました。
合計で24TBとなり24時間録画でもREGZAの設定画面上で21日間となりました。
(実際は表示される日数よりももう少し長くなるかと思います)
なお、WD Elements Desktop 14TB WDBBKG0140HBK-JESNは10TB版ほどのカリカリ音はありませんでした。
10TB版が他に比べてちょっと音が大きいと思います。

iPadをOneMix3 Proのセカンドモニターとして使う

ノートPCのマルチモニター環境のためにASUSの15インチ液晶モニターを所持していますが、モニター機能しかないためなかなか持ち歩くことがありません。
出張などで明らかに必要そうな場合は持ち出したりしますが、日頃は余計な荷物になります。

でも、やはりマルチモニター環境だと作業が捗るのも事実です。
特に液晶が小さいUMPCではその効果は絶大です。

iPadAirを日頃から持ち歩くことが多いので、これをサブモニターとして利用すべきだと思い始めました。
以前からAndroidのタブレット端末やiPadをサブモニターとして使えることは知っていたのですが、なんだかんだで使用したことがありませんでした。
ポイントでもらったiTunesカードの残高が残っているのもあって、Duet Displayというアプリを使ってみました。
Duet DisplayはAppストアで1,200円する有料アプリです。
Windows版は無料でインストールが可能です。

結論から先に書きますと

かなりいいです!
もっと早く導入すべきでした!

iPadとWindowsにアプリを入れ、USB-Lightningケーブルで互いを接続すればマルチモニター環境の完成です。
(最初だけちょっとした設定が必要です)

手持ちのiPadAir3にDuet Displayをインストールし、初期設定をして起動すると接続待ちの画面になります。

Windows側も初期設定をし、ケーブルでipadAirと接続すると自動的にセカンドモニターとして機能しました。

iPadAirでWindowsのアプリを操作できます。

ApplePencilも使用可能ですし、SmartKeyboardもちゃんと動きます。
まるでipad上でWindowsアプリが動いているようです…

私の環境はOneMix3 ProもiPadAirのSmartKeyboardも日本語キーボードなので、iPad側のキーボードで日本語はもちろん、記号などもSmartKeyboardに印字されている通りに打ててしまいます!

但しiPadのSmartKeyboardには「半角/全角」キーがないので、日本語の切り替えは「option」+「~ (チルダ)」キーで可能です。

ちなみに年間でお金を払うサブスクリプションで追加のお金を払えば、更に無線で接続したりApplePencilの筆圧まで使えるとのことですが、個人的にはそこまでの価値を見出せないので1,200円のアプリのみで使用します。

USB-LightningケーブルだけでなくTypeC-Lightningケーブルでも問題なく使用可能でした。

Debian 10 (Buster)のanacronについて

Debian 9 (Stretch)のanacronについて
という記事を以前書きましたが、Debianを10 (Buster)へアップデートしたらanacronがまたおかしくなったので、再度設定を行いました。

/lib/systemd/system/anacron.timer
[Unit]
Description=Trigger anacron every hour

[Timer]
OnCalendar=*-*-* 07..23:30
RandomizedDelaySec=5m
Persistent=true

[Install]
WantedBy=timers.target

アップデートによって設定も初期化されたようです。
そして気付いたことが!
Debian9では上手く動かなかった時間指定が「..」を使ったレンジ方式で書かれています。
ということで、この部分を修正して
# systemctl daemon-reload
# systemctl restart anacron.timer
で完了と。

VirtualBox 6.0にUbuntu 18.04をインストールしたらエラーが気になる

今まで問題なく使用していたVirtualBox 5からVirtualBox 6.0.6に変更し、新規でUbuntu 18.04 LTSをインストールしました。
すると起動時にエラーが出ているのがチラチラ見えます。

直ぐに画面が切り替わりますし、運用上は特に問題なく使えています。
しかし、起動毎に2~3回この画面が出てくるのは気持ちいいものではありません。

*ERROR* Failed to send log

何か情報がないか検索してみましたが、今のところ有効な情報もなく諦め掛けていました。
そして全く別件でVirtualBoxの設定していたところ、このログが表示されることはなくなりました。

もしかしたら裏では出ていて見えなくなっているだけなのかもしれませんが、元々運用上の問題はなかったため解決でいいのではないかと(笑)
その設定が以下となります。

「設定」-「ディスプレイ」-「グラフィックスコントローラー」の設定をVSMVGAからVBoxVGAに変更します。

これだけなんですが、起動時にあのエラー表示は見えなくなりました。

Debian 9 (Stretch)のanacronについて

以前、サーバーとしてdebianを運用していた環境ではanacronは動いてませんでした。
基本的に電源を落とすことがないのでcronのみで大丈夫だったからです。

cronはタスクを定期実行するためのサービスです。
anacronはcronと同じように定期実行のサービスですが、常時電源が入っていることを想定していないPCのために、電源ONの際に本来実行すべきだったタスクを実行してくれます。

cronとanacronは別物ですが、cronからanacronを呼んだり、anacronからcron.dailyを呼んだりと切り離せない関係にあります。

ノートPCにdebianを普通にインストールしたらanacronも入っていたのですが、電源入れっぱなしだとcron.dailyが日付変更直後に動きました。
crontabの指定時刻は全然別の時間なのにです。
そこでanacronの仕組みを調査してみました。

まず/etc/crontabを確認してみると以下のようになっていました(一部のみ抜粋)

17 * * * * root cd / && run-parts –report /etc/cron.hourly
25 3 * * * root test -x /usr/sbin/anacron || ( cd / && run-parts –report /etc/cron.daily )

上の行はcron.hourlyは毎時17分に実行されるとなっており、これは特に問題ありません。
下の行は3時25分に/usr/sbin/anacronを実行し、失敗だった場合は/etc/cron.dailyを実行するとなっており、こちらも問題なさそうに見えます。

しかし実際には/etc/cron.dailyにあるタスクは0:05など日付が変わって少しして実行されるのです。
(logwatchのレポートが0時過ぎに届くので気付きました)

本来、負荷分散させるためにcronのdailyやweekly、monthlyは夜中から明方のランダムな時間にセットされます。
が、anacronが入っていると0時過ぎにdailyやweekly、monthlyが動き始め、負荷分散の意味がありません。
(サーバーはanacron使うなということでしょうが、調べ始めたので最後まで行きますw)

次にanacronの設定である/etc/anacrontabを覗いてみました。

# These replace cron’s entries
1 5 cron.daily run-parts –report /etc/cron.daily
7 10 cron.weekly run-parts –report /etc/cron.weekly
@monthly 15 cron.monthly run-parts –report /etc/cron.monthly

一番左の数字は何日おきに実行するか。
上から1日、7日、1カ月という風になっており、後ろのdaily weekl monthlyとも一致しています。
左から2番目の数字は遅延時間です。
例えば一番上だと5分遅延という設定になっています。
この遅延時間は5分後に実行されるということではなく、0秒~5分の間でランダムな時間で遅延するというものです。

ここまで見てanacronには実行時間の概念がないことに気付きました…
だから0時過ぎに/etc/cron.dailyが実行されるのか。

ちなみにanacronが実行されると/var/spool/anacron以下の
cron.daily、cron.weekly、cron.monthlyというファイルにそれぞれ実行した日付が書き込まれます。
その日付を参照して同じ日に2回、同じ週に2回など重複して実行されないようになっています。
(逆にいえば、この日付を変更して再起動すれば、即時実行させることも可能です)

anacronには実行時間の設定がないのか?と調べたところSTART_HOURS_RANGEという設定があることが分かりました。
早速/etc/anacrontabに設定してみることに。

START_HOURS_RANGE=3-22

これで3-22の間しかanacronは実行されないはず!
ですが、また0時過ぎに実行されてしまう事態に。

更に詳しく調べたら、debian、ubuntuなどではこの設定は効果がないとのこと…

困りました。
そもそもanacronはどこで実行されているのかを調べました。

どうもsystemdがtimerで行しているようです。
/etc/systemd/system/timers.target.wants/anacron.timer

上記のパスはシンボリックリンクで、実際のパスは以下になります。
/lib/systemd/system/anacron.timer

中身を見てみると以下のようになっています。
[Unit]
Description=Trigger anacron every hour

[Timer]
OnCalendar=hourly
RandomizedDelaySec=5m
Persistent=true

[Install]
WantedBy=timers.target

/lib/systemd/system/anacron.serviceが毎時ランダムの最大5分遅延で実行されるということです。
Persistent=trueはPCが起動した直後に実行するかどうかです。

なるほど、ではこのタイマー自体を指定時刻内でしか動かないようにすればいいのではないか、と思ったわけです。
調べると指定時間の設定をどう書けばいいのかが書いてありました。
systemd.time

書き方がちょっとわかりにくいですが「..」でレンジ指定、カンマ区切りで複数指定が出来そうです。
もちろんアスタリスクでワイルドカード指定も可能です。
レンジ指定はなんか上手く動かなかったので、最終的にカンマ区切りで指定することに。
朝の6時~23時まで毎時実行(それ以外の時間はanacronはタイマーで動かない)が以下の設定です。
(起動時即時実行は残しているので、対象外の時間でも起動したり再起動すれば実行されます)

[Timer]
#OnCalendar=hourly
OnCalendar=*-*-* 6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23:00
RandomizedDelaySec=5m
Persistent=true

但し、cronはcrontabに書いた時刻に実行され、そこからanacronが呼び出されるようになっています。
なのでanacronが23:00~6:00まで動かなくても、crontabに書いてある時間にanacron経由でcron.dailyのタスクは実行されます。
仕組みを知れば理解できますが、何も知らないと非常に複雑です。

crontabからanacronが呼び出されてると思いますが、anacronの動作対象外の時間だとcron.dailyは動きませんでした。
タイマーの設定がここまで影響しないとは思うので、何か他で影響が出てるのではないかと思います。

やはりサーバー運用の場合はanacronを止めた方が分かりやすい気がします(笑)

Surface Arc Mouse

タブレット(2in1)にてMicrosoftのArc Touch Mouse (アーク タッチ マウス)を使用していましたが、新型が発売されたので買ってみました。

Surface Arc Mouseにはバーガンディ、グレー、コバルト ブルーの3色しか用意されておらず、ブラックという選択肢がありません。
但し、法人用に黒が用意されているようで、Microsoftストアからであれば個人でも黒を購入することができます。

名前もSurface Arc MouseではなくMicrosoft Arc Mouseとなっています。

グレーは汚れが目立ってくるので、今回はブラックを購入しました。

形は台形から長方形へと変わっています。
個人的には握りやすさはあまり変わっていないと思いますが、手の大きさによっては感じ方が違うかもしれません。

Microsoft Arc Mouse (ブラック) 比較1

インジケーターはより小さく、目立たなくなっています。
旧Arc Touch Mouseとは違い光っていなければそのにインジケーターがあること自体がパッとは分かりません。

Microsoft Arc Mouse (ブラック) 比較2
Microsoft Arc Mouse (ブラック) 比較3

裏側は波打った形状ではなくなり、伸ばしても折ってもシワがない構造となりました。

Microsoft Arc Mouse (ブラック) 比較4

折り曲げた上での比較です。

Microsoft Arc Mouse (ブラック) 比較5

若干違いますが、持った感じはあまり違いは感じません。

最後に実際に使った感想です。

クリック感は全く問題ないです。
Logitechの薄型マウス「Touch Mouse T630」も持っているのですが、T360は上面全体が沈み込む感じでクリックとなり、個人的に好きになれないクリック感でした。
しかし新型Arc Mouseは通常のクリック感で全く違和感がありません。
カチッと他のマウスよりは少し大きめの音はしますが、個人的には音もあまり気になりません。
ちょっと気になるのはクリックが旧Arc Touch Mouseよりも少し硬めです。
ただ旧Arc Touch Mouseは指の根元の方をクリックしようとしてもクリックできませんでしたが、新型は割と根元の方を持ってもクリックが出来ます。
もう少しクリックを軽くしてもよかった気はします。

縦スクロールは旧Arc Touch Mouseのカリカリカリという振動と音が気に入っていましたが、新型は無音です。
ここは少し残念ではあります。

今回から追加となった横スクロールは、微妙に使い辛いです。
縦スクロールと横スクロールのスクロール量が個別に設定できないので、個人的には横スクロールが使い難いです。
とはいえ、横スクロールがない旧Arc Touch Mouseよりは全然マシではありますが…

MACのMagic Mouseのように斜めに滑らかには動きません。
またピンチイン・ピンチアウトなどのジェスチャーも使えません。

総合的に見れば、旧Arc Touch Mouseから買い換える価値はあると思います。