CBR600RRレースベースをハイスロ化

昔からあるアクセルのハイスロットルパイプ = ハイスロとは?
アクセルをノーマルより少ない操作で大きな開度にしてくれるパーツです。
アナログ時代はアクセルでワイヤーで引っ張っていたので、アクセルがワイヤーを巻き取る部分の径を大きくすることでハイスロ化できていたのですが、今や時代は電子制御。
アクセルもワイヤーを引くことはなくECUに電気信号を送る電子スロットルになりました。

なのでアナログ時代のようにスロットルパイプをハイスロタイプのものに交換すればいいというわけにもいかず、CBR600RRの場合はHRCからオプション設定されているハイスロットルタイプのアクセルハウジングを購入して取り付ける必要があります。

部品番号:35135-N1H-003
SW UNIT.ST ENG STOP
69,300円(税抜き)

更にスロットルパイプもCBR600RRのものではなく、CBR1000RR-Rの部品を使用する必要があります。

部品番号:53140-MKR-D31
グリップASSY.、スロットル

もはやアナログ時代のように気軽にハイスロ化できない時代になりました。
それでもこのハイスロキットを組み込むことで0%から100%までのアクセル開度が74度→65度と9度少なくなります。

約12%のハイスロ化となりアクセル全開時の手の動きが少し楽になります。
もちろんそれだけスロットルが敏感になるのでメリットだけではなくデメリットも存在します。
(人によってはデメリットと感じないかもです)

データロガーで見るとストレートでも100%になってないことがあり、だったらハイスロにして無理やり100%にしてやろうというのが狙いです!

早速ノーマルのアクセルのハウジングを取り外していきます。

アクセルから出ている配線を追うと右側のカウルを外した部分にコネクターがあるのが分かります。
レースベースはカウルがクイックファスナーで止まっているので、市販車と比べで非常に簡単にカウルの脱着が可能です。

アクセルか来ている配線のコネクター2か所を抜いてアクセルをハンドルから抜き取ります。

CBR1000RR-Rのスロットルパイプからグリップを抜き取るのですが、コンプレッサー回してエアーの力で抜き取ると超楽にグリップを抜くことができます。

アクセルのハウジングにスロットルパイプを組み込みます。

外すネジやグリスを塗る箇所はHRCか出ているレーシングキットのセットアップマニュアルに詳しく書かれています。

ノーマルとハイスロのハウジングを見比べてみると…

HRCのハイスロットルタイプハウジングにはブレーキスイッチを接続するための配線が出ていません!
なので市販車にこれを入れてしまうとフロントブレーキを掛けてもストップランプを光らせることができません。
もちろん車検にも通りません。
サーキット以外では使わせないというHRCの強い意志を感じます。
(価格にも凄く強い意志を感じます!w)

それ以外は配線などノーマルと基本的に変わりないため、最初に外したカプラに配線を接続してグリップを装着すればハイスロ化の完了です。

それにしても電子制御のハイスロハウジングが高い…
アナログ時代のようにスロットルパイプだけ交換すればハイスロ化できるような設計にして欲しい。
流石に部品代で税込み8万円弱は庶民には厳しい金額ですよ。
もっと気軽にモータースポーツを楽しめるようによろしくお願いしますよ!

CBR600RRレースベースにリモートアジャストワイヤーを取り付け

CBR600RRレースベースのハンドルを交換からの続きです。
ハンドル交換はこのためにやったようなものなので、ACTIVE (アクティブ) の RSレバー用 リモートアジャストワイヤーを取り付けます。

アクティブのビレットレバー用のリモートアジャストワイヤーです。
走行中に左手でブレーキレバーの握り代を調整できるようになります。
サーキットを走っているとブレーキがかなり入ってくるため握り代の調整が必要になります。

純正のハンドルだとこのリモートアジャストワイヤーを取り付ける隙間がありません。
ハンドルを交換したことで隙間を作ることができます。

取り付け方法は取説が付いているので迷うことはないのですが、ケーブルの端の部分をかしめる必要があり「万力等を利用して」と書かれてます。
万力ないのでハンマーで治具を叩いてかしめました。

調整用のツマミはこの位置に持ってきました。

ブレーキレバー側は、ブレーキレーバーに最初から付いているノブを割りピン抜いて外し、ワイヤーを差し込んで割りピンで止めるだけです。

ワイヤーの真ん中部分は結束バンドを2本使ってクラッチレバーと束ねておきます。
この接続方法は結構便利なのでよく使います。

これでリモートアジャストワイヤーの設置は完了。
実際に動かしてみて引っ掛かりがないか、ハンドルを切った時にワイヤーが突っ張らないかチェックして問題なければ終了です。
取り付けるスペースがあれば簡単に取り付けが可能です。

CBR600RRレースベースのハンドルを交換

CBR600RRレースベースにブレーキ用のリモートアジャスターを取り付けようと思っていたのですが、記事「’21 CBR600RRのbrembo Corsa Corta 19 RCSにリモートアジャスターを取り付け」でも書いたように純正のハンドルにはほぼ隙間がありません。

レースベースで使用しているアクティブのビレットレバー用のリモートアジャストワイヤーでは、以前のBremboの時にやったようなボルトへの共締めでの設置もできません。
純正ハンドルのポジションに不満があったわけではありませんが、リモートアジャストワイヤー取り付けのためにハンドルを交換することにしました。

この車両はバトルファクトリーのコンプリート車両なのでハンドルもバトルファクトリーのアルミビレットハンドルを使用することにしました。
(程度の良い中古が安く手に入ったというのも理由の1つです!)

純正ハンドルの開き具合を覚えておきたかったので養生テープでマーキングしてからトップブリッジとハンドルを取り外しました。
純正のハンドルはストッパーがあるので高さと開き具合など決まった位置にしか取り付けできませんが、社外のハンドルは自由度が高いためどの位置に取り付けるかはユーザー任せです。

トップブリッジを止めてるステムのナットは30mmで締め付けトルクは103N・mです。
トップブリッジはステアリングダンパーとも繋がっているので、先に接続部分を外しておく必要があります。
ちなみにレースベースのステアリングダンパーは電子制御ではなく機械式となっています。
電子制御のステアリングダンパーにHRCのECUを組み合わせると最弱固定になってしまうため、最初から機械式が組み込まれて売られています。

右側のハンドルはグリップはそのままで入れ替えることができますが、左側は直接ハンドルバーにグリップが付いているのでグリップも外す必要があるため若干面倒です。

ハンドルのスイッチボックスにあるポッチ(出っ張り)を刺すための穴の位置を決めるのがまた面倒くさいです。
この穴の位置をミスると微妙な位置にスイッチボックスが付くことになります。
バトルファクトリーのハンドルバーは部品で1400円(税抜)で購入できるので失敗しても取り返しは付きますが、送料込みの価格と手間暇を考えると失敗したくはないところです。
※バトルファクトリーのアルミビレットハンドルは、ボルトを緩めるとハンドルバーの回転は可能なのでバーエンドからの長さの位置を失敗しなければ回して位置調整は可能です。

ハンドルをフロントフォークにセットしたらステムナットを規定トルクで締めて、あとはハンドルの位置調整となります。

ハンドルが変わることで、右ハンドルのボルトと共締めされてるクラッチワイヤーなどを支えるステーが全く取り付けできなかったので、ギリギリまで削ってみたのですが、やはりそれでも取り付け不可で無駄な努力に終わりました…

クラッチワイヤーやケーブル類は結束バンドで所定の位置に来るように調整することにしました。
この辺りの加工も純正ハンドルを使用しない場合は必要になる処理です。

左右のハンドルの角度を同じにするハンドルセットツールがBabyFaceから販売されていますが、そこそこのお値段なので目視で調整!
大まかな開き具合は最初にやったマーキングに沿って決めました。

この左右の調整作業ってツールを使用せずに簡単に上手く調整する方法ってあるんだろうか?

注文したアクティブのリモートアジャストワイヤーがまだ届いてないので取り付けていませんが、クラッチ側に取り付けるための隙間を作ることができました。
バーエンドは純正のものは使えなくなるので、別途バーエンドを用意する必要があります。
ボルトを締め込むことでハンドルの中で広がって抜けなくなるタイプのバーエンドを使用する必要があります。
(バトルファクトリーのハンドルセットに付属のバーエンドキャップはもちろん使用可能です)

コンプリート車両に標準装備のバトルファクトリーのレバーガードは無加工でそのまま使用可能です。

バトルファクトリー製品は他のレース部品メーカーよりも安いものが多く在庫切れ時の供給も結構早いので、転倒前提のサーキットユースでは非常にありがたいメーカーだと思います。
(鈴鹿サーキットの近くに店舗があるようで、転倒してパーツ破損した場合は店舗にパーツを買いに走る人もいるそうです)
他よりも価格が安いからといって他より品質が悪いわけではありませんので、個人的にはお勧めのメーカーです。

CBR250RR(MC51)のバックステップを変更

CBR250RR(MC51)にバックステップを取り付けの記事でTSRのバックステップを取り付けましたが、今回別のバックステップに変更することにしました。
理由はMC51用のTSRのバックステップはレーサーシフト(逆シフト)にできないためです。

MC51のバックステップで逆シフトに対応しているものがほとんどなく、まずは対応しているバックステップを探すのに一苦労しました。

バトルファクトリーやエンデュランスは市販車のECUには非対応で、クイックシフターのセンサーの信号方向を書き換えできるレーサー専用設計になっています。
(圧縮された時にシフトアップの動きをするのか、圧縮された時にシフトダウンの操作をするのか、センサーの入力が真逆なるため書き換えが必要)

スナイパーの逆シフト専用のものはABS非対応と書かれていて、ブレーキラインの変更が必要となっていました。
恐らく交換しなくてもギリギリ行けそうな気もしましたが、ダメだった場合を考えてパスしました。

最終的に選択肢として残ったのがBabyFaceとOverRacingの2メーカー。
BabyFaceは逆シフト専用でシフトロッドの角度がかなりあるので、恐らくカウルの大幅なカットが必要そう。
OverRacingの方は基本が正シフトで逆シフト用のキットを別途オプション購入するとこで逆シフトに対応できるようになり、カウルも無加工でOKとメーカーのサイトに記載されてました。

OverRacingが一番問題が起きにくそうだったので、少し高いですがOverRacingのバックステップと逆チェンジキットを購入しました。

上の画像は逆チェンジキットでシフトの動きを逆にするためのものです。

OverRacingのバックステップは半分くらいは組み立て済みですが、逆シフトにするために逆チェンジキットを組み込む必要があります。

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まずは逆シフトにちゃんと対応できるかが気になってしょうがなかったのでシフト側を組み込みました。
そんな心配をよそに全く問題なく組付け完了。

少しシフトストローク量が多いのが気になった以外は動きも全く問題なし。
穴の位置でシフトストロークを減らすことができないか確認してみたのですが、穴の位置を見る限り逆にシフトストローク量が多くなる方向のようなのでストローク量に関しては諦めました。
※ストロークを減らす方向の穴の位置を見逃していたので最後に追記しました。

TSRのバックステップの時にカウルを少しカットしていたのはありますが、この状態では更にカットする必要はありませんでした。

シフト側が無事に取り付け完了したので安心してブレーキ側の取り付けに入りました。

ところが、仮取り付けした時点でエキパイとの干渉が…
このMC51にはトリックスターのレーシングフルエキが取り付けてあるのですが(サイレンサーはうるさかったのでCBR400Rのものに変更)、そのエキパイ部分におもいっきり干渉してブレーキが動きません。
ブレーキスイッチを諦めてスイッチ関連パーツを外したらある程度は動くようになったものの、やっぱりエキパイにあたります。
オーバーレーシングのマフラーだと結構隙間があるのですが、この辺りはマフラーメーカーのエキパイ次第というところでしょうか。

上の写真はオーバーレーシングのものですが、結構逃がすようにエキパイが曲げられてます。

ここまで来て諦めるわけにもいかないので、トリックスターのマフラーの位置をステーを使って少し下げることにしました。

無理して下げてる感じもなく排気漏れもありませんでした。

上の写真は少しピントの位置がおかしいですが、エキパイの位置が下がったことにより干渉がなくなりました。

これくらい隙間があいてます。
ブレーキセンサーも隙間的に全く問題なく取り付け可能に。

多少の調整は必要でしたが、これで無事に市販車MC51の逆シフト化が完了となります。

MC51はメーカー的にはSS扱いではあるものの、サーキット前提だと1000RR-Rや600RRと違って色々と足りない部分が多いので、サーキットユースの場合はレースベース(コンプリート)を購入することを強くお勧めします。

2025/09/21 追記
ストローク量を減らす穴の位置を見逃してました。

赤丸のピロボールを止めているボルトの穴が2か所あって内側に繋ぐことでストローク量を減らせます。
シフトペダルの裏側の醜い部分にあって見逃していました。

リンク部分でシフトペダルに近い側をより円の中心に、ギア側に近い側をより円の外側にすることでストローク量が減ります。
(動かすのに必要な力は増えるのでシフト操作は重くなります)
当然ながら逆のことを行えば効果も逆になります。

SV650Xのシフトチェンジをレーサーシフト(逆シフト)に変更

SV650Xではサーキット走行は行っていませんが、CBR600RRやCBR250RRなどサーキット走行を行っているバイクではレーサーシフト(逆シフト)にしたいなと常々思ってました。
しかし、通勤などで使用しているSV650Xがレーサーシフトにできなかったため、正逆が混在することで混乱してシフトミスするのが嫌ですべてのバイクに正シフトで乗っていました。

逆に言えばSV650Xをレーサーシフトにすることができれば、私が所持するすべてのバイクをレーサーシフトにすることができるのでやってみることにしました。
※色々と調べてみましたがSV650X用の逆シフト対応バックステップは見つけることができませんでした。

以前の記事SV650Xにベビーフェイス バックステップキットを取り付けで書いたように、私のSV650Xにはバックステップが付いている前提での話となります。

上の写真が正シフトの状態です。
クイックシフターは付いていないので、単純にシフトアームを上下逆にすれば正逆反対になります。

とうことで実際にシフトアームを180度回転させてみました。

角度を変えた写真も

シフトロッドとピロボール部分がサイドスタンドのセンサーに干渉してアームを取り付けることすらできません…

ならばサイドスタンドのセンサーを取り外してみます。

角度を変えた写真も

サイドスタンドのセンサーを取り外せば干渉せずにシフトアームを180度回転させることができました!

これで大丈夫と思ったら私が付けているアンダーカウルが干渉しました(笑)

アンダーカウルはあとでサクッとカットしておきました。
カットすれば何も問題ありません。

サイドスタンドでセンサーを押す部分は結構危なかったですがギリギリ干渉しませんでした。
バックステップや取り付け位置によっては干渉すると思いますので、干渉する場合は切り落とすか曲げることで対応可能だと思います。

センサーを外したままだとギアを入れた時に当然ながらエンジンがストップするので、センサーを押された状態にしておく必要があります。
私はセンサーのキャンセラー(カプラで短絡してあるだけ)を使いました。
純正のセンサーを切っていい人なら切って短絡させればOKです。

キャンセラーを取り付けるのが結構面倒でした。
カプラがどこにあるかというとタンクの下でした。

上の写真のタンクとフレームの隙間に見えているグリーンのカプラです。
手が入らないためタンクを持ち上げる必要があります。
外装を少し外さないとタンクは持ち上がりません。

タンクを持ち上げたらカプラを外してセンサーを取り外し、キャンセラーをカプラに挿しておけばギアを入れてもエンジンはストップしません。

逆に言えばサイドスタンドを下ろしたままでも走り出すことができてしまいますので、サイドスタンドの上げ忘れに注意する必要があります。
※安全装置を外すということなので十分注意が必要です。

あとはペダルの位置とアームとロッドの角度(90度が理想)を調整すればレーサーシフト化完了です。

実際にやってみると意外と簡単で、これならもっと早くやっておけばよかったと思いました。
これで私が所有するすべてのバイクがレーサーシフト化可能となりました。

CBR600RR(2台)は、その日のうちにサクッとレーサーシフト化を完了しました。
残りはCBR250RRだけとなりますが、これはこれで色々と障壁があるのでレーサーシフト化したら別の記事にしようと思います。

’21 CBR600RRのウイングレットを2024年モデルに交換

最近レーサーのCBR600RRばかりいじってて市販車のCBR600RRをいじってなかったので久々に手を入れました。

ここ1年くらいでCBR600RRの2024モデルをサーキット、公道共によく見るようになりましたが、グランプリレッドのカラーリングが2021年モデルから微妙に変わっています。
アッパーカウルのデザインは2021モデルの方が好きですが、ウイングレットは2024モデルの方がカッコいい!

Xでフォローしているこうへいさんがウイングレットのみ交換している画像をアップしててちょくちょく見ていたので、私も同じようにウイングレットのみ2024モデルに交換することにしました。

メーカー品番
64320-MKZ-J30ZA
64370-MKZ-J30ZA

上の写真の右側が2021年モデルで左側が2024モデルのウイングレット

交換するだけなので時間はそんなに掛かりません。

交換している時に上の写真の丸の部分のパーツ「クリップ,スライド 90651-K14-A31」が片方なくなっているのに気付きました…
まあ見えない部分ではあるけど気持ち悪いのでパーツ注文しておきました。

ウイングレットをサクッと交換して少しだけイメージチェンジ

上の写真は2021年モデル
下の写真は2024年モデルのウイングレットに交換後

ちょっとした違いですがなんとなくスタイリッシュになった感じ!

若干他の部分のラインとズレがあったりしますが、ぱっと見だと全く分かりません。

性能は全く変わりませんが見た目が若干変わります。
バイクは趣味の乗り物なので見た目も大事!

ちなみにレーサーのCBR600RRはバトルファクトリーの2023年コンプリートモデルで自家塗装の艶ありブラックです。
市販車はマットブラックなのでこちらも若干違います。

主にPC、車・バイク、トイガンなどについて書いてます