ホーネット300Vに液晶アンサーバックリモコンを追加しようと考えて一週間。
多少の迷いや苦労はありましたが、とうとう液晶リモコンの追加が出来ました。
※恐らくViper330Vも、同じ手順で登録可能だとは思いますが、バイパー330Vを持っていないので検証できません。
「セキュリティなので詳しくは書けません」というフレーズをよく目にしますが
確かに取り付けに関しては、公開すると狙われる原因にもなるかと思います。
しかしマニュアルは比較的容易に入手可能なですので
マニュアルレベルの内容は、あえて参考になるように公開することにしました。
(車を預かっている間にリモコンを登録するとか、セキュリティを解除して盗むような人は、これくらいの情報は、当然知っているでしょう)
取り付けまでの経緯などはこちら↓
ホーネット300Vに液晶アンサーバックリモコン追加(構想)
まずはリモコン操作にあたり必要になるドアロックの配線を行いました。
LED用のコネクタと7PIN用のコネクタの間にある3PINのコネクタがドアロックのコネクタになります。
本体を上から見てコネクタに向かい右側がロック線(マイナスコントロール)。
向かって左側がアンロック線(マイナスコントロール)となります。
真ん中は使用しません。
これらの配線を車両のドアロック、アンロック線に繋げばHornetからドアのロック操作が可能になります。
この配線を繋げば自動でドアロックを行うPaasvieArmingやイグニッション連動のドアロックが使用できます。
私は3PINのコネクタにPCケースの小さなスピーカー用に使用される3PINコネクタを流用しました。
Hornet300VやViper330Vの初期設定だとイグニッションに連動して勝手にドアがロック&アンロックします。
設定を解除するにはHornet300Vのマニュアルには載っていない
メニュー2の設定に入る必要があります。
メニュー2への入り方は以下となります。
1.ドアを開ける。
2.イグニッションON(エンジンを掛ける必要はありません)
3.ドアを閉める。
4.バレットボタン(プログラムボタン)を押し続ける。
5.5秒後にチャープ音が1回なりますが、そのまま押し続ける。
6.更に5秒後にチャープ音が2回なります。
7.バレットボタンのボタンを放す。
これでメニュー2が選択されたことになります。
メニュー2内の設定方法はメニュー1と同様ですので、設定項目だけを書きます。
※左側がデフォルトの設定となります。
Feature Step | Lock Button (one chirp) | Unlock Button (two chirps) |
2-1 | Ignition-Controlled Locking ON | Ignition-Controlled Locking OFF |
2-2 | Ignition-Controlled UnLocking ON | Ignition-Controlled Unlocking OFF |
2-3 | Active Locking | Passive Locking |
2-4 | Door Lock Pulse Duration–0.8 sec. | Door Lock Pulse Duration–3.5 sec. |
2-5 | Single Unlock Pulse | Double Unlock Pulse |
2-6 | Channel 3: Validity | Channel 3: Second Unlock |
2-7 | Code Hopping ON | Code Hopping |
2-1と2-2をOFFにすることでイグニッション連動の解除が出来ます。
ちなみにメニュー1もHornet300Vのマニュアルに書かれてない項目があるので
参考までに書いておきます。
Feature Step | Lock Button (one chirp) | Unlock Button (two chirps) |
1-1 | Active arming | Passive arming |
1-2 | Chirps ON | Chirps OFF |
1-3 | Door Trigger Error Chirp ON | Door Trigger Error Chirp OFF |
1-4 | Ignition-Controlled Domelight ON | Ignition-Controlled Domelight OFF |
1-5 | Panic Enabled (OEM upgrade) | Auxiliary Output Enabled (OEM upgrade) |
1-6 | Auxiliary Output | Delayed Accessory Output |
1-7 | Delayed Door Trigger | Instant Door Trigger |
1-8 | Sensor shunt zones 1, 2 & 4 | All zones |
1-9 | Siren Duration–30 seconds | Siren Duration–60 seconds |
1-10 | Valet® switch input: 1-pulse | Valet® switch input: 2-5 pulses |
1-11 | Horn pulse honk duration 0.020 seconds (does not affect full trigger pulse duration) | 0.030, 0.040, 0.050 seconds |
そしてリモコンの登録です。
私の場合は2way液晶リモコンと1wayリモコンが付いてくるViper5002を購入しました。
ネット通販で買えば、サポート無し&保証3ヶ月で送料込みの1万5千円程度で買えました。
同じくらいの値段で「保障は到着後の1週間のみ」というのがありましたが
流石にこの保障内容は酷いのでパスしました(笑)
最初はアンテナ、リモコンをそのままHornet300Vに登録しようとしたのですが
全然うまく行かずダメかと思いました。
しかし次の方法を取ることで登録が出来ました。
Viper5002で一旦リモコンの全削除を行い、Hornet300Vにリモコンを登録する。
(詳しい経緯は「構想」の追記を読んで下さい)
具体的に書くと以下のようになります。
アンテナとリモコンを単品で買った場合は、この解除の作業は不必要だと思います。
(他の理由で登録出来なかっただけで、5002付属でも解除なしで登録出来る可能性はあります)
1.Viper5002にアース、電源、サイレン、LEDの必要最小限な配線を行う。
※バッテリー直やバッテリーチャージャー直でも構いませんが、壊れても知りません!(笑)
2.ドアハーネス(プラスコントロール)である「メインハーネスH1/6 紫」の線を電源線を繋いだプラスに接触。
3.ドアハーネスは接触させたまま、イグニッション「メインハーネスH1/4 黄色」の線を電源線を繋いだプラスに接触。
4.そのままバレットボタンを11回短く押す。
5.11回押した後にバレットボタンを再度押し続ける。
6.11回チャープ音が鳴る。(この間もバレットボタンは押し続けたまま)
7.11回チャープ音が鳴ったら、バレットボタンを押し続けたままで、リモコンのアームボタンを押す。
8.チャープ音が鳴る。
9.ドアロックの線をプラスから外す。
10.設定終了のチャープ音が鳴る。
これでリモコンの全削除は完了です。(もう一つのリモコンも解除されます)
次にHornet300Vにリモコンを登録します。
まずはアンテナ用のハーネスを本体と接続します。
本体側のコネクターはメインハーネスの反対側にあるコネクターです。
(そこしかキッチリはまらないと思います)
アンテナを接続したら次の操作でリモコンを登録します。
1.ドアを開ける。
2.イグニッションON(エンジンを掛ける必要はありません)
3.バレットスイッチを1回押す。
4.1回押した後で、バレットスイッチを押し続ける。
5.チャープ音が1回鳴る。(この間もバレットボタンは押し続けたまま)
6.リモコンのアームボタンを1回押す。
7.チャープ音が鳴る。
8.ドアを閉める。
9.設定終了のチャープ音がなる。
これでリモコンが使えるようになっているはずです。
※これでも使えない場合はBitWriterでリモコン登録のロックが掛けられている可能性があります。
リモコンがもう1個ある場合は、同じ要領でもう1個リモコンを追加します。
リモコンの登録手順自体はViper5002と同じですので、詳しくは登録するリモコンのマニュアルを参照してください。
アーム、ディスアーム、パニックモード、サイレント操作、アンサーバックは正常動作の確認が出来ています。
ちなみにバレットスイッチ1回での登録は、Auto/Learn Standardでの登録になり
基本的なボタン割り当てが全ボタンに行われます。
ボタン毎に個別の登録をする場合は、回数を変えて登録する必要があると思いますが
現状では必要性を感じないので、何回でどの機能が割り当てられるかは試していません。
また、全削除も何回押せばいいか試していないので、もし試した方はご報告頂けると助かります。
(5002の様にchannel数が多くないので、恐らく回数は5002と同じでないと思われます)
リモコン操作の動画
Hornet300Vの車体へのアンサーバックは、スモール線へ配線しています。
ドアミラーはセキュリティと関係なく「ドアロックで格納」「イグニッションオンで展開」です。
純正キーやスマートエントリーで操作した際に車両から出る音はディーラーでOFFに出来ます。
非プラグイン版はここからダウンロード
参考資料
Bitwriter® ONLY features(太字がデフォルト設定です)
B-1 | Forced passive arming ON | Forced passive arming OFF |
B-2 | NPC ON | NPC OFF |
B-3 | Panic with ignition ON | Panic with ignition OFF |
B-4 | Dealer security features ON | Dealer security features OFF |
B-5 | Transmitter programming UNLOCKED | Transmitter programming LOCKED |
B-6 | Feature programming UNLOCKED | Feature programming LOCKED |
B-7 | Siren duration — 0 to 180 seconds programmable |
※B-5がLOCKEDで設定されていると、リモコンの登録が出来ません。
その場合はUNLOCKEDにするためにBitwriter®が必要になります。
zones
Zone Number | Trigger Type | Input Description |
1 | Instant trigger | Hood and/or trunk pin switches. |
2 | Multiplexed input | Heavy impact from on-board Doublegurard® shock sensor. |
3 | Two-stage, progresses from warning to full alarm | Door switch circuit. |
4 | Multiplexed | Optional sensor, Inputs shorter than 0.8 seconds will trigger Warn Away® response, while inputs longer than 0.8 seconds will instantly trigger full alarm. |
5 | Two-stage (similar to zone 3) | Ignition input. |
リモコンでマルチレベルアーミングを行う場合は、VIPERとHORNETでは違いがあるかもしれません。
バイパー330Vは内蔵のショックセンサーなのでZone2に、ホーネット300Vはオプションセンサーにショックセンサーを繋ぐのでZone4に。
ちなみにバイパー330Vにもホーネット300Vにもシャント線(一時的なセンサー無効用)がありますが、デフォルト設定は「Sensor shunt zones 1, 2 & 4」なので、Zone5のイグニッションは無効になりません。
つまり単純にシャント線を利用し、リモコンエンジンスターターをONだと、イグニッションで警報が鳴るということです。
通常この線は純正リモコンでのトランクオープン時に対応するための線です。
(ミニバンやワゴンはバックドアから車内にアクセス出来るのでトランクと同じに考えるのは微妙な気がします)
リモコンエンジンスターターを使用する場合は、シャントの設定を「All zones」にするか(非推奨)、リレーを入れてスターターON時には、イグニッション入力線をカットする方法(こちらを推奨)を取る必要があると思われます。
マニュアルを読む限りでは、この線には(+)を流してあげる必要があります。
また、シャント線に入力があってから3秒以内にH1/6青の線にマイナス入力がないとシャント状態は解除されます。
3秒以内にH1/6青に入力があった場合は、引き続きシャント状態が維持され、H1/6青の入力がなくなると警戒状態に戻ります。
個人的にはリモコンエンジンスターターを取りつける予定がないので、これらは推測で書いております。
(実際はZone5もバイパスになって問題ない、などの情報があれば教えて頂けると助かります)
外部出力
VIPER330Vには以下のように書かれています。
H1/3 WHITE/BLUE No Function
VIPER5002にもメインハーネスは基本的に一緒なのですが(数字は逆順になっています)H1/3だけ表記が違います。
H1/10 WHITE/BLUE (-) 200 mA Channel 3 Programmable Output
全く試していませんが、推測ではH1/3をChannel 3として外部出力可能な気がします。
更にメニュー2-6のプログラムの説明には以下のように書かれています。
2-6 CHANNEL 3 VALIDITY/LATCHED/LATCHED RESET WITH IGNITION/
30SECOND TIMED/SECOND UNLOCK OUTPUT/DELAYED ACCESSORYOUTPUT
: This feature is not available on this model.
※このモデルでは使用できないと書いてありますが、恐らく動くでしょう。
2-6の設定で外部出力3の出力条件を設定出来るようです。
それぞれのモードの説明は以下のように書いてあります。(説明は5002のマニュアルから抜粋)
➤ A validity output will send a signal as long as the transmission is received.
可変出力:信号を受信している間(リモコンでチャンネル3出力を押し続けてる間)外部出力を行う。
➤ A latched output will send a signal continuously when the Channel 3 button(s) is pressed and released. The signal will continue until channel three is pressed again.
ラッチ出力:リモコンのチャンネル3出力ボタンを押して話したタイミングで外部出力を行う。
再度チャンネル3のボタンが押されるまで外部出力を行い続ける。
➤ A latched/reset with ignition output works similar to the latched output, but will also reset (output will stop) when the ignition is turned on and then off.
ラッチ出力(イグニッションでもリセット):基本的にラッチ出力と同じ動きですが
イグニッション操作でもがオブ出力が止まります。
➤ A 30 (60, 90) second timed output will send a signal for 30 seconds when channel three is pressed. This output can be shut off during the 30-second period by pressing Channel 3 again.
The BitwriterTM can program from 1 to 90 seconds.
30秒出力:チャンネル3のボタンが押されてから30秒間外部出力します。
出力中に再度チャンネル3を押せば出力を止めることが可能。
ビットライターでの設定であれば1秒から90秒まで設定可能。
ここからは5002のチャンネル3の説明には書かれていません。
SECOND UNLOCK OUTPUT
これはアンロックに連動して外部出力が行われるということでしょう。
DELAYED ACCESSORYOUTPUT
遅延出力だと思いますが、詳細ははっきり分かりません。
330Vのマニュアルをチラッと見た限りでは、イグニッションONされるまでか
ドアオープン/クローズされるまで、システムが警戒状態になるまで、
1時間経つまで遅延して出力されるのではないでしょうか。
またH1/12には以下のように書かれています。
H1/12 RED/WHITE (-) 200mA auxiliary channel/delayed accessory output
5002では200 mA output channel 2 (trunk release)と書かれており、トランク開放に使えということみたいです。(トランク以外でも普通に外部出力として使えるでしょう)
ただHornet300Vや330Vは、ロックボタンを2回押すとパニックモードになりますので
channel2として利用する場合は、メニュー1-5を「Panic Enabled」ではなく
「Auxiliary Output Enabled」に設定してから利用する必要があります。
delayed accessory outputで使用する場合は、メニュー1-6を設定してください。
(Hornet300Vの説明書には「パニックモードオン」「パニックモードOFF」として記載してありますが、内部的には「パニックモード」「外部出力モード」の選択という形になります)
リモコンを増設した場合は、車両純正リモコンを使わずにパニックモードが利用出来ますので
特にパニックモードOFFで使用しても問題ないと思います。
むしろ誤操作によるロック2回でのパニックモード突入を防ぐ意味ではOFF推奨です。
もちろんリモコンを追加した場合の話です。
2010/02/25追記
Hornet300Vにも外部チャンネルが2個あるようなので、何かに使えないかと考えましたが、特に必要そうな個所が見つかりません(笑)
バックドアも電磁式ロックなのでスマートキーを携帯してれば普通に開けれるし
スライドドアも純正リモコンにボタンが付いてるし
窓なんかリモコンで開けても全く意味がないし・・・
正直なところ、今の車は標準で便利になりすぎてて、セキュの外部出力を使う個所がない!
車に近づけば純正で勝手にルームランプ点くし、ドア開け閉めでも同じく点きますので
ドームライトスーパービジョンも全く使う必要がない機能になってます。
ということで未だ外部出力線は繋がれないままでテストすらやってません(笑)